【平安S】ヒラボクキング“大物食い”重賞初V

[ 2012年1月23日 06:00 ]

<平安S>エスポワールシチー(右)を力でねじ伏せたヒラボクキング(左)

 京都メーンの「第19回平安S」は10番人気の伏兵ヒラボクキングが重賞初Vの大金星。1番人気のG1・5勝馬エスポワールシチーは2着に敗れた。

 伏兵ヒラボクキングは道中2番手から先頭をうかがう手応えの良さで直線へ。断然人気のエスポワールシチー相手に1馬身半のリードを保ったまま、あっさりと“大物食い”をやってのけた。10番人気馬の優勝は初めて。単勝5640円は02年スマートボーイ(2550円)をはるかに上回るこのレースの最高配当だ。

 会心の重賞初勝利に、殊勲の藤岡佑=写真=は笑顔いっぱい。「いや~強かった。返し馬の時から良くて。(エスポより)前に行きたかった。つつかれる形になるのはこの馬にはいいので」。理想の展開になったとはいえ、パートナーのあまりの強さに驚きを隠せない様子。最終追いで感触を確かめた時は、2カ月半の休み明けで「正直、完調とまではいかないね」とトーンは上がらなかった。それがフタを開けてみればG15勝馬を相手に堂々の勝ちっぷり。「ここにきて良くなっている下地はある。きょうみたいな競馬が続いてくれれば」とさらなる飛躍を期待した。大久保龍師も驚きの走りに相好を崩す。「1頭力が抜けていると思っていたし、もうちょいこの馬も勉強が必要かなと思っていた」と予想以上のレースぶりだったことを明かした。

 ひと叩きしての次走が注目されるが、今後について師は「(秋の)JCダートは目標にしたいけど、これだけの時計(1分48秒1)で走っているからね。馬の体調を見てから」。フェブラリーS出走の明言は避けたが、ダート戦線の超新星となる可能性を十分に秘めている。 

 ◆ヒラボクキング 父キングカメハメハ 母エンキャンタドゥ(母の父ラーイ) 牡5歳 栗東・大久保龍厩舎所属 馬主・平田牧場 生産者・北海道浦河町辻牧場 戦績14戦6勝 総獲得賞金1億998万2000円。

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2012年1月23日のニュース