【AJC杯】リッツィー輝く“スター候補”だ!

[ 2012年1月18日 06:00 ]

<AJC杯>石橋脩騎手を背に馬場入りするリッツィースター

 冬の中山の名物重賞「AJC杯」に新星が挑む。2連勝中のリッツィースターだ。5歳25戦目で初めて挑む重賞舞台だが、前走で強豪トレイルブレイザーを退けており、能力は十分通用。騎手時代にミホシンザン、ホワイトストーンなど、名馬の手綱を取ってこのレースを制している柴田政人師(63)が、上がり馬で調教師としての初タイトルを目指す。

 関東期待の新星が満を持して重賞舞台に登場する。1000万→準オープンを連勝中のリッツィースター。AJC杯登録馬の中で連勝中なのはこの馬だけ。上がり馬にして最大の惑星馬と言える存在だ。

 ここまでの道のりは長かった。09年10月にデビューしたが初勝利を挙げたのは翌年の8月。未勝利脱出までに10戦を要した。そこからさらに10カ月。昨夏の函館でようやく2勝目を挙げた。だが、条件戦でモマれながら確実に力を蓄え、今度はわずか3カ月で1000万クラスを突破。続いて挑戦した10月の古都Sも勝って、24戦目でオープン入りを果たした。「レースを使いながら本当によくなってきた。昨春から使い詰めだったので少し休ませたが、年末に帰厩後はここを目標に順調に稽古を消化できている」と、柴田人師も急激な上昇カーブを描く愛馬を評価する。

 初めての重賞挑戦。「有馬記念4着馬(ルーラーシップ)がいて、フランス帰り(ナカヤマナイト)もいる。本当に相手が強い」とトレーナーは謙遜するが、古都Sで2着に下した相手はトレイルブレイザー。次走でG2アルゼンチン共和国杯を勝ち、続くジャパンCでも4着に健闘した実力馬で、重賞に出走しても胸を張れる内容だ。「前走に関しては流れが向いたが、強い馬を相手に結果を出せたのはよかった。長い距離を意識的に使ってきたし、以前はイライラする気性だったのが最近は解消してきた」と師。「今後のいい参考になれば」とあくまで控えめだが、飛躍の1年となるかを左右する重要な一戦なのは間違いない。

 年明けの中山金杯を制したフェデラリストも重賞初挑戦初V。1000万→準オープンと連勝して臨んだ課程もリッツィースターと同じだ。関東から続けて登場したスター候補が、厳寒の中山で輝きを放つか。

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2012年1月18日のニュース