【プロキオンS】ガーベラ、坂路で超抜11秒7

[ 2011年7月7日 06:00 ]

藤懸騎手を背に坂路を駆け上がるケイアイガーベラ

 京都メーンのプロキオンSではケイアイガーベラが坂路1番時計をマーク。4F49秒4に加え、ラスト1F11秒7と圧巻の内容。連覇へ大きく前進した。

 やってくれた。坂路の女帝・ケイアイガーベラが期待にたがわぬ超抜時計。4F49秒4~1F11秒7の内容に手綱を取った藤懸(レースは秋山)は目を丸くした。「凄いとしか言いようがない。最後まで余力があったし、コントロールもついた」

 先行する他馬を避けるために、コーナー部分からは内へ。前を行く他厩舎の3頭をゴール寸前でまとめて差し切る形でのフィニッシュだ。昨年V時の最終追いは4F48秒7~1F11秒9。今年は全体時計では及ばなかったが、ラストの切れ味で上回った。これ以上ない形で連覇を狙える。色めき立つ報道陣を前に、平田師はいつも通りに語った。

 「普通にやればこれくらいは出る馬。(4F)50秒を切ったのは思い通り。状態も良かったんでしょう」

 昨年のこのレースは驚異的なレコードで圧勝したが、その後は課題に直面。関東圏の輸送競馬では負け、関西の当日輸送では勝つという結果を繰り返した。それでいながら前走・ポラリスSは“ホーム”阪神で敗戦。不満は残るが「もまれて前に行けずトップハンデもあって悪い面が出た。その中で離されなかったのだから、あらためて力のある馬」とトレーナーは悲観する内容ではなかった説明する。

 加えて前走前には予定していた交流重賞・黒船賞が震災の影響で中止に。調整の狂いが大幅なマイナス体重に表れていた。その点、今回は「プラス体重で出せると思う」との手応え。順調度という点で全く違う。平田師は言葉に自然と自信をにじませた。「この馬が強い時はポンとスタートを切って、前々でスピードに任せて押し切る競馬。今回もガーベラの競馬ができれば」。コースは昨年の阪神から京都に替わるが、脚質的にむしろ歓迎材料。自分のスタイルを貫くのみだ。

 ≪ダート戦勝率20%超コンビ≫平田師&秋山のコンビと言えば、07年フローラS1着、オークス2着ベッラレイアでの活躍が印象的だ。通算では172戦26勝で勝率15・1%、連対率27・9%となかなかの好相性を誇る。特にダート戦に限ると勝率が20%超に跳ね上がっており、これは信頼に値する。

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2011年7月7日のニュース