【宝塚記念】もう裏切らない!ブエナ復権の時来たる

[ 2011年6月21日 06:00 ]

<宝塚記念>馬房でリラックスするブエナビスタ。ファン投票1位に応える走りを見せられるか

 宝塚記念のファン投票2年連続1位で登場するブエナビスタ。昨年このレース2着。同じくファン投票で1位となった昨年の有馬記念でも2年連続2着に泣いた。たまりにたまったうっ憤を晴らすのは今回。1票を投じた9万7429の声が背中を後押しする。また、G1恒例「データBOX」ではルーラーシップが浮上した。

 ファンは女王復権を支持している。ブエナビスタは昨年に続いてファン投票1位。全休日の月曜朝、作業を終えた山口厩務員は晴れやかな表情で語った。

 「大変な時期なのにありがたいこと。重みを感じて仕事しますよ」

 得票数は昨年の9万2024から9万7429にアップした。支持率も71%と高い。その一方でG1・5勝目を飾った昨年の天皇賞・秋1着後、勝ち星から遠ざかっている。ジャパンCでの1位入線、降着もあった。常に負けて強しの内容が、見るもののハートを熱くさせる。

 そして、前走のヴィクトリアMはアパパネに屈しての2着。当時、松田博師はじめ陣営は「昨年より状態はいい」との見方だった。それが状態の悪かった昨年は1着で今年が2着。「スピードに乗るまでモサモサしていた。岩田も全然エンジンがかからなかったと言っていたし、自分から行くところがなかった。年とともに2000メートル以上の距離が良くなっているのかな」と山口厩務員は振り返った。

 直線入り口での反応が鈍かった。それでいて走破タイムの1分31秒9は昨年1着時よりも速い。勝ち馬にはマイル適性の差で負けたと見るべき。今回は2200メートル。反撃の余地は十分にある。もちろん、状態面での上積みもある。「帰ってきてから普通キャンターを乗り出すまでの日数がなかった。今回は余裕があるし、バタバタするところがない。だいぶリラックスできている」

 昨春はドバイ遠征後、なかなか調子が上がらなかった。山口厩務員は確かな違いを感じている。「去年はホントしんどそうだった。今年はそんなダメージもないから。体もフックラして、全体的にいい感じ」。昨年のこのレースはそんな中での2着。当時の状態を、松田博師も「良くなかった」と認めている。1年前と比べれば、同じ海外遠征後でも気配は格段に上。自身の雪辱、そしてファンの声に応えるために。今度こそ本来の末脚が見られるはずだ。

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2011年6月21日のニュース