【NHKマイルC】コティリオン出来絶好!橋口師「あとは運」

[ 2011年5月5日 06:00 ]

<NHKマイルC>小牧騎手を背に坂路を駆け上がるコティリオン

 NHKマイルCの注目ディープ産駒は、魅力満載の1勝馬だ!4日、毎日杯2着のコティリオンが栗東トレセンの坂路で追い切り、絶好の動きを披露した。父から受け継いだ均整の取れた馬体と、類いまれな闘争心を合わせ持つ気品あふれるファイター。勝ってダービーへ「あとは運だけ」と橋口師も気炎を上げた。なお、同レースは5日、出走馬18頭が確定、6日に枠順が決まる。

【NHKマイルC 追い切り データBOX】

 コティリオンは坂路単走。前を走るほかの厩舎の馬を抜こうとしたのか右に寄って行き、さらに前がつかえてラストは進路を切り替えつつ、というチグハグなものになってしまった。とはいえ、回転の速いフットワーク自体は実にシャープで4F52秒3と上々の時計をマーク。ラスト1Fの動きも12秒6の数字以上には鋭かった。小牧は「折り合いも付いたし一番良かったと思います」と力強い手応えを伝えた。

 「血統の良さが出ていて、体形が伸びやかで素晴らしい馬」と橋口師が絶賛する素材が、6戦して1勝にとどまっているのは「闘争心が凄過ぎる」という持ち味が、時に裏目に出てしまうからだ。「前に壁をつくれればいいんだが、そうでないと行きたがる。府中マイルも1度使った時(昨秋ベゴニア賞2着)、向正面で掛かり気味だった」

 一方で、うまく壁をつくれた時に限ってラジオNIKKEI杯2歳S3着、毎日杯2着のように包まれ通しになって能力を出し切れなかった。「この馬は新馬を勝った時以外、会心のレースが一度もない」とトレーナーが嘆いたように、結果として収得賞金が1200万にとどまり皐月賞も除外になった。

 「除外は残念だったが、すぐにここ目標に切り替えた。間隔が空いたのは問題ないし、文句なしにいい出来で出せる」

 これまでちょっと“ツキがない”タイプだけに、指揮官は慎重に言葉を選ぶ。「G1を獲れる馬だと思っているが、勝負事は運がないとね。あとは運」。ここでいう運とは「掛からず包まれず、スムーズに走ること」だけ。それができれば、G1に手が届く器の馬だ。

続きを表示

この記事のフォト

2011年5月5日のニュース