【新鋭王座決定戦】篠崎兄弟、いざ厳島の合戦!

[ 2011年1月25日 06:00 ]

悲願の同時出場に燃える兄の篠崎元志(左)と弟・仁志

 04年以降にデビューした若手によって争われるG1「第25回新鋭王座決定戦」は25日、広島のボートレース宮島で開幕する。選考勝率1位に輝きドリーム戦1号艇を獲得した篠崎元志(24=福岡)は、SG成績もトップの実力者。前検気配も申し分なく、ドリーム戦を制して王座奪取へ弾みをつける構えだ。弟・篠崎仁志(23=福岡)は初日3、10Rに出走。史上2組目となる新鋭王座兄弟出場も注目される。

 SGでの通算勝率、2連対率、3連対率全てで出場メンバー中トップに立つ篠崎元。新鋭王座3年連続ドリーム戦スタートはもちろん、09年以来2度目の選考勝率1位=ドリーム戦1号艇というのは当然の結果だろう。昨年末の賞金王シリーズでSG初優出を果たし、年が明けてからも2節連続優出中。実力だけでなく、調子の面から見ても優勝候補の筆頭は間違いなくこの男だ。

 今節はもう一つ篠崎元に注目が集まる理由がある。それは4度目の新鋭王座にして、初めて弟・仁志と同時に出場するからだ。「新鋭王座は期間限定で出場できるレース。僕が卒業する前に1度は弟と一緒に出場したいと思っていたからうれしい」と素直に喜びを表現した。その一方で「兄弟出場や兄弟対決が話題になって盛り上がってくれれば」と興行を考えた発言も。シリーズリーダーとしての自覚も芽生えた篠崎元にとって、1番人気必至のドリーム戦は負けられない一戦となる。

 その大切な初戦へ向けた前検練習では上々の手応えをつかんだ。「反応は鈍かったけど、それは前節と同じなので想定の範囲内。伸びは班の中で一緒はあった。前節も(宮島で)走らせてもらっているので何も心配はしていない」と納得の表情。あとはインを守ってスタートを決めるだけだ。「宮島はピット離れでインを奪うのが難しい水面。僕がピット離れでよほど遅れない限りインから行けるはず。練習のS勘も合っていた。しっかり逃げ切って、いいリズムをつかみたい」。開幕ダッシュで弾みをつけ、そのまま新鋭チャンプの座まで突っ走る。

 ≪弟・仁志、初参戦も強気≫新鋭王座初参戦となる弟・仁志も前検の感触はまずまず。コンビを組む23号機は2連対率29・7%の平凡機だが「悪くはなかった。ペラは2枚を使い分けていく」と方向性は早くも決まった様子だ。デビュー4年目でようやく兄・元志と同じ新鋭王座の舞台に到達。それでも「兄の卒業前に出場するのは当然でしょう」とキッパリ言い切った。「今のところリラックスできているし、思い切ったレースを見せたい」。若さあふれる走りで一気に兄超えを果たすのか注目だ。

 ≪史上2組目の兄弟同時出場≫新鋭王座の兄弟同時出場は今回の篠崎元志、仁志兄弟が史上2組目となる。1組目は01年の今坂勝広、晃広兄弟。この時は3日目5Rで直接対決が組まれ、勝広3着、晃広5着という結果に終わった。篠崎兄弟が同じシリーズに出場するのは今回で11回目。直接対決も過去に9回ある。対戦成績は7勝2敗で元志が断然リード。兄の面目を保っている。また、兄弟がそろって出走した9回のうち8回はどちらかが1着に入った。兄弟そろって2連対から外れたことは1度もない。

 ◆篠崎 元志(しのざき・もとし)1986年(昭61)2月28日、福岡県生まれの24歳。05年5月デビューの96期生で、同期には平本真之、新田雄史らがいる。昨年の賞金王シリーズでSG初優出6着。G1は09年蒲郡DCなど4優出(0V)。通算12V。1メートル68、50キロ、血液型A。

 ◆篠崎 仁志(しのざき・ひとし)1987年(昭62)12月3日、福岡県生まれの23歳。07年11月デビューの101期生で、同期には後藤翔之、守屋美穂らがいる。昨年2月の徳山MB大賞でG1初出場。今回の新鋭王座が2回目のG1参戦となる。通算1V。1メートル66、53キロ、血液型A。

 ◆新鋭王座決定戦出場資格 デビュー満7年以内で、前年の新鋭リーグに出場していた選手。前年のSG出場者と新鋭リーグ優勝者に優先出場権が与えられる。残った出場枠には選考期間内(09年12月~10年11月)の勝率上位者が入る。新鋭王座の優勝者には同年のSG総理大臣杯の出場権が与えられ、デビュー満7年未満でも新鋭戦から卒業となる。

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2011年1月25日のニュース