【有馬記念】ネヴァブション“除外”の影響は?

[ 2010年12月23日 06:00 ]

小野寺騎手を背にダートコースで追い切るするネヴァブション

 【G1ドキュメント・22日】前夜から降り続く雨の中、寺下はカッパをまとって北馬場へ向かった。午前7時の美浦の気温は14度。妙に生暖かかった。そこへ今年の有馬記念最大の穴馬と寺下が注目するネヴァブションが現れた。小野寺(レースは後藤)を背に角馬場で体をほぐす。馬場は水がたまった最悪のコンディション。先にコース入りした馬の中にはバランスを崩しそうになってまともに追えない馬も。その光景に記者席は緊張が走る。そんな中、C(ダート)コースに姿を見せたネヴァブション。馬場の感触を確かめるようにゆったりスタートする。フォームには全くブレがなく、力強い。徐々に加速して直線へ。水しぶきを上げながらスタンド前を堂々と駆け抜けた。時計は7F94秒5~1F12秒4をマーク。

 スタンドの階段をを駆け降りて外に出ると、伊藤正師が現れて報道陣が取り囲んだ。「速い時計もうはいらないし、気分良く走らせた。思った通りうまくいったよ。もともとG1のタイトルを獲れると期待していた馬だし、このメンバーでもある程度やれると思う」
 今秋の目標だったジャパンCは補欠の1番手で除外に。翌週のスポニチ賞ステイヤーズSに出走したが、3着に敗れた。「1週延びて、ジャパンCで膨らんでいた状態がしぼんでしまった。だからこの中間はもう1度、張りのある状態に持って行けるように心掛けた。うまく行った気がするが、ジャパンCの除外がどの程度影響しているのかは正確には分からない」と率直な感触を語った。あとは気持ちの問題。寺下はその気配を直前まで注意深く見守ろうと思った。

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2010年12月23日のニュース