【秋華賞】サンテミリオン淀の舞台で女王打倒へ

[ 2010年10月12日 06:00 ]

秋華賞での2冠制覇を目指すサンテミリオン

 G1史上初の1着同着にわいたオークスから5カ月。牝馬3冠最終戦の秋華賞にオークス馬2頭が駒を進めてきた。サンテミリオンはステップレースを使わずにぶっつけでの挑戦。猛暑の中、無理をさせなかったため、陣営の思惑通りに馬体が成長。もともと牝馬らしからぬ精神面の強さが長所だけに、しっかり力を出し切れるはずだ。一方、アパパネはローズSをひと叩きされ順当に良化。秋もこの2頭の一騎打ちムードとなっている。

【秋華賞
追い切り
データBOX


 オークスからぶっつけで牝馬3冠最終戦に挑むサンテミリオン。147日ぶりの実戦と条件は厳しいが、陣営は“予定通り”と自信を見せている。
 1着同着でオークスを制した後、北海道千歳の社台ファームへ放牧。宮城・山元トレセンを経由して、9月11日に美浦に帰厩。その経緯を古賀慎師が説明する。
 「1月にデビューしたので1回は放牧に出しておきたかった。北海道に放牧に出した時点で、前哨戦は使わずに本番へと考えていた。直行での挑戦は難しいとは思うが、馬の状態を見ながら調整しているので大変ではない」
 夏休みをしっかり取ってたくましくなった。「戻ってきた時は490キロ(オークス時は460キロ)。ひと回りというよりふた回り大きくなった。中身もしっかりしている。そこから調教していい感じに締まってきたね」と成長を口にする。
 10月に入り調教のピッチも上がった。3日からはWコースで長め(5F)からの調教。6、10日は併せ馬を消化。「ここまで右肩上がりできっちり調整できている。速い時計は出していないが、今までもこういう調整で臨んできたからね」。美浦は12日が厩舎全休日だが、G1出走馬は馬場入りが可能。軽めの運動を行い、水曜(13日)追い→土曜輸送といつも通りのパターンを踏襲する。「早めの栗東滞在も考えたが、今夏の猛暑と乗り出した時季から美浦で調整することにした。精神力がしっかりしているし、今後のためにも乗り越えてほしい」。主戦・横山典は負傷で手綱を取れないが、癖はなく抜群のレースセンスの持ち主。初コンビの藤岡佑も十分に能力を引き出せる。
 過去にダイワスカーレットVSウオッカ(07年)、ブエナビスタVSレッドディザイア(09年)が激突した舞台。オークスでタイトルを分け合ったアパパネを倒し“新女王”に名乗りを上げる。

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2010年10月12日のニュース