【安田記念】ショウワモダン「ギア一枚増えた」

[ 2010年6月4日 06:00 ]

杉浦調教師を背に単走で追い切るショウワモダン

 木曜追いのショウワモダンは連勝中の勢いがある。3連勝でG1タイトルを狙う。

 連勝の勢いが動きに凝縮されていた。ショウワモダンは杉浦師自らが騎乗し、ポリトラックコースへ。馬なりのまま徐々にペースアップ。530キロの巨体を揺らしながら直線へ。ダイナミックな走りは迫力十分。5F67秒5~1F12秒5をマークした。感触を確かめた指揮官は笑顔で切り出した。
 「いい体つきになってきたね。減っていた前走(20キロ減)から体は増えてくると思う。寒い時季の方がいい馬だが、今開催の終わりぐらいまでなら何とか走ってくれそう」
 競馬ぶりが一変したのは2走前から。“道悪専用馬”と思われていたが、ダービー卿CTは上がり3F33秒7で重賞初制覇。続くメイSも1分45秒7の好時計V。変身した愛馬の姿に師も戸惑いを隠せない。「変わったと言えば馬っけが強くなってきたことかな。それが良い方に出たのかは分からないが…前走時は馬運車や馬房でイレ込んでレース前は汗びっしょり。それであの時計は評価できる」。
 5戦連続でコンビを組む後藤も確かな手応えをつかんでいた。「2走前にパドックでまたがった時にいつもと違う感じがしたんだ。追ってからの反応はギアが一枚増えた感覚だった」
 安田記念と言えば、後藤は02年アドマイヤコジーンでG1勲章を手に入れた思い出のレース。「僕にとって、初のG1優勝はいつまでも変わらない。だから安田記念は毎年いいイメージで挑めるんだ。勝てなかったけど、先々週(オークス=アニメイトバイオ4着)、先週(ダービー=ローズキングダム2着)とG1もいいリズムで来ている」。競馬の祭典の無念を起爆剤に変え、8年前の再現に燃える。

 ≪安田記念父子制覇へ≫ショウワモダンの父エアジハードは名マイラーで、99年に安田記念、マイルCSを勝ちJRA賞最優秀短距離馬に輝いている。ニホンピロウイナー(85年)―ヤマニンゼファー(92、93年)以来、2回目となる安田記念父子制覇を狙う。エアジハードの父サクラユタカオーは86年天皇賞・秋を勝っており、父子3代G1制覇の偉業もかかる。

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2010年6月4日のニュース