【天皇賞・春】“長丁場の菅原”クラウンで調教師でも栄光を

[ 2010年4月29日 09:37 ]

<天皇賞追い切り>ポリトラックコースで追い切るトーセンクラウン

 【G1ドキュメント天皇賞・春 栗東=28日】騎手時代そのままのキップの良さ。トーセンクラウンが大好きな雨の中、ポリトラックを快走すると、菅原師は新人のような大声で共同会見場に登場した。

 「おはよう、ございます!!」。ボルテージの高さそのまま。最高潮で挑む大一番だ。先週21日は同じポリトラックで5F65秒3でビシッと。この日は一転して“静”にとどめた。ゴール前だけ軽く仕掛け、1F12秒0と軽快な伸び。指揮官は「輸送も考えて、きょうは七分程度。1週前にやって、レースの週はあまり強く追わないのがいつものパターン。暮れあたりから、かなり成長してきた。カイバをしっかり食べるし、何より落ち着きが出てきたよ」と目尻を下げた。
 菅原師といえば、騎手時代の75年テスコガビー&カブラヤオーで春のクラシック総なめとともに、81年ミナガワマンナ&82年ホリスキーでの菊花賞連覇は語り草。杉本清アナの「また菅原だ!!」の名実況は当時中学生だった小田の脳裏にも鮮明に刻まれている。長丁場制圧の鍵は「人と馬の信頼関係」と師は言い切る。
 「江田照くんが自信を持って乗っているから、馬もそれを感じ取って安心して走れる。不良馬場の中山記念はフロックと思われても仕方ないけど、正攻法で好走した日経賞(3着)は収穫大。GI馬が少ない今年の顔ぶれならG2の馬でもやれるはず」。菅原師はズバリと言い切り、江田照にすべてを託した。まさに人馬一体。思い出の淀の長丁場で「三たびの菅原」のシーンが、小田には現実味を帯びてきた。

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2010年4月29日のニュース