ミクロコスモスＧ１馬と併入／フィリーズＲ

フィリーズレビュー追い切り　ＣＷコース３頭併せで意欲的な追い切りのミクロコスモス（手前）

　桜花賞トライアル「フィリーズレビュー」の最終追い切り。断然人気が予想されるミクロコスモスは武豊が騎乗して３頭併せを行い、先輩のオープン馬と互角以上の動き。４０歳のバースデーＶがかかる武豊の手綱さばきで桜切符を手中に収める。

　桜花賞切符ゲットだけでは満足できない。女王ブエナビスタに敢然と挑戦状を叩きつける完勝が期待される。大本命馬ミクロコスモスは馬場開場直後にＣＷコースで追い切られた。
　６Ｆ付近で先頭インセンティブガイから５馬身、真ん中の菊花賞馬デルタブルース（ともに８歳オープン）から３馬身離れた位置からスタートし、３Ｆで内から馬体を併せて直線へと向かった。結果的に併入となったが、全くの馬なりで軽く仕掛ければＧ１古馬を相手に楽々と突き抜けそうな勢い。初めて調教にまたがった武豊は「いい動きでしたね。途中で少し行きたがったけど我慢できていたし、１度使って良くなっている面がある」と好感触をつかんだ。
　今年初戦のクイーンＣは１番人気に推されながら、直線で前が詰まる不利で４着。もやもやしたものが残った上に、トライアルで権利を獲得する必要に迫られた。この馬の高い資質、大きな可能性を感じている武豊が意気込みを語った。
　「デビュー戦でいい馬だなと思いました。気性がちょっときつい面はあるけど乗り味がいい。昨年暮れはケガで乗れなかったけど、今年はこの馬でクラシックに行きたい。何としても桜花賞に出たい」
　また、クイーンＣは不完全燃焼に終わったとはいえ、収穫も得ている。ある程度のポジションで流れに乗り、いろいろなケースにも対応できることを示した。１Ｆ短縮となる今回はスムーズに流れに乗れそうだ。
　「最低条件として権利は獲りたいけど、やっぱり勝って本番に行きたいね。ブエナビスタは強いけど対抗１番手として桜花賞へ出られるように」
　権利獲りはもちろんのこと、本番を見据えて最高の結果を求める。断然の存在と言われる女王を追い詰めるためにもここは必勝態勢だ。（原口　公博）