ワンダーNo.1だ~!/プロキオンS

[ 2008年7月9日 06:00 ]

久保田師がまたがり坂路を駆け上がるワイルドワンダー

 阪神最終週を飾るのはダート重賞「プロキオンS」。ダート戦で好成績を挙げている美浦の久保田厩舎が圧巻の3頭出しをかける。連覇を狙う総大将ワイルドワンダー、売り出し中の若武者シルクビッグタイムに、遅れてきた荒武者ラインドライブ。強力な“三本の矢”が、仁川夏の陣で強力関西勢の完全制圧をもくろむ。

 今年に入って行われたJRA重賞(障害含む)は70レース。うち7割以上となる53戦を関西馬が制している。G1に限れば中山グランドJを含む全12戦で関西馬がV。圧倒的な西高東低の流れを止めるべく、美浦の久保田厩舎がアウェー阪神で行われるプロキオンSに有力馬3頭を送り込む。
 その大将格となるのがワイルドワンダー。昨年のこのレースの覇者で、すでにダート重賞3勝を挙げている美浦屈指の砂の猛者だ。過去1年間で馬券対象から外れたのは距離が長かったJCダート(5着)のみ。それ以外はすべて小差の3着以内に入っており、尾形助手が「短距離のダートでは間違いない」と胸を張るのにもうなずける。特に1400メートル戦は6戦5勝で、阪神に限れば2戦2勝とパーフェクト。今回も「当然勝ちに行く。他馬の挑戦を受けて立つ立場」と超強気だ。
 6歳の夏を迎えたが衰えは見られない。2日の1週前追いでは坂路で4F50秒0の猛時計をあっさりとマーク。尾形助手も進化を続ける愛馬に舌を巻く。
 「年齢を重ねて調教は走らなくなると思っていたが凄い動きだった。夏場が合っているのか、とにかく調子がいい」
 秋の大目標は交流G1・JBCスプリント(11月3日、園田)。中央馬の出走枠は4頭しかなく「出走を確実にするため賞金を積んでおきたい」と同助手は話す。その先には今年から1800メートルに短縮されるJCダート(12月7日、阪神)が待っている。先週はラジオNIKKEI賞をレオマイスター、函館SSをキンシャサノキセキが優勝し関東勢にも追い風が吹いてきた。悲願のG1タイトルへ。関東馬のプライドを懸けても負けられない。

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2008年7月9日のニュース