“肥える”トウコン/アンタレスS

[ 2008年4月24日 06:00 ]

坂路で追い切られたメイショウトウコン

 ダート重賞「第13回アンタレスS」組では、メイショウトウコンが陣営の脚本通りの仕上がりで主役をアピールした。

バッカスあっさり勝てるかも

名前のごとく驚異のスピード

ヒマワリ素質“満開”

 個性派ホースの追い切りを型通りにとらえてはいけない。メイショウトウコンは坂路単走で力強い脚色だったが4F54秒9~1F13秒3(いっぱい)。時計を見れば平凡だが、チップでは動かないタイプ。この馬としては上々の部類に入る。騎乗した松下助手の表情も明るい。
 「この馬なりに動きは良かった。もともとチップでは動かないですしね」
 注目すべきは1週前追い切りだ。Bコース(ダート)で6F77秒7~1F11秒7と、武幸が騎乗していっぱいに追われた。このパターンは前走・名古屋大賞典(1着)と同じ。坂路中心だったフェブラリーS(8着)時とは異なる過程だ。このあたりを松下助手が解説する。「以前と違って攻めていっても馬体が減らないのでBコースで追える。具合は良さそうです。気になるところはないですね」
 2週の調教内容を合わせて考えれば順調ぶりが見えてくる。点ではなく、線で見なければトウコンの姿はつかめない。では馬体が減らなくなったのはなぜなのか。担当・林調教厩務員が語った。
 「精神的に強くなっている。ほとんど馬体重の変動がなくなっているから。もともとは450キロ台が理想だったけど思った以上に成長しているみたい」
 前走時の馬体重は461キロ。重めかとも思えたが、外をブン回して他馬をねじ伏せた。あの内容ならとやかく言う必要はなさそう。体重増に充実ぶりが表れていると表現した方が的確だ。さらに状態に関して、林調教厩務員は自信のコメントを残した。「調子は去年(3着)よりもずっといいし、同じコースだった平安S(2着)の時よりもいい」。ならば残された着順はひとつ。展開不問の剛脚でVをもぎとるしかない。

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2008年4月24日のニュース