【王将戦】永瀬拓矢九段が王手 絶妙な攻守で藤井王将の得意戦法完封

[ 2026年2月19日 05:00 ]

第75期王将戦7番勝負第4局第2日 ( 2026年2月18日    和歌山市 和歌山城ホール )

王将位に王手!和歌山名産のみかんに扮し笑顔を見せる永瀬九段(撮影・西尾 大助、会津 智海、河野 光希、藤山 由理)
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 将棋の第75期王将戦(特別協力・スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社)7番勝負第4局は18日、和歌山市の和歌山城ホールで第2日が指され、後手の挑戦者・永瀬拓矢九段(33)が4連覇中の藤井聡太王将(23)=名人含む6冠=を132手で下した。シリーズ成績を3勝1敗とした永瀬は、初の王将位獲得に王手をかけた一方、藤井はタイトル戦7番勝負で初のカド番に立たされた。第5局は3月8、9日に栃木県大田原市のホテル花月で行われる。

 第3局に続く完封勝利と表現しても決して大げさではないだろう。栄華を誇る絶対王者相手に、攻め入る隙を全く与えない。「うまく拠点をつくられるとすぐダメになってしまう。丁寧に指して、その拠点をつくられずにバランスが取れるかどうか」と回顧する永瀬。気がつけば藤井から王手をかけられた局面は一度もなかった。当事者の体感を上回る大差が132手の棋譜に刻まれた。

 後手番の本局でも事前研究の深さを存分に示した。「2度目の△6五歩までが予定でした」。当該の一手は何と52手目だ。それまで藤井が2時間以上を費やしていた一方、永瀬の累積消費時間はわずか15分。前半で持ち時間では大きなアドバンテージを得る。

 昨年まではそのリードを中終盤で大きく吐き出し、焦燥高じて逆転を許すケースが頻発したが、今シリーズはひと味違う。終盤、藤井が残り10分を切った時点で58分を残していた。あの渡辺明九段(41)をほうふつさせる巧みなタイムマネジメント。「(124手目)△3七角から(132手目)△3六角(投了図)と、徐々に受けなしにできたんじゃないかなと思います」と終局後は目を細めた。

 立会の稲葉陽八段(37)は84手目の△4二香(第1図)を「攻めから守りに方針を変え、相手の力を徐々に弱めていった好手」と評価した。前掛かり一辺倒ではなく、絶妙なタイミングで守備を固める手堅さで、藤井の無力化に成功した。

 昨年まで藤井とのタイトル戦は6シリーズ全敗。それが今回は7番勝負で藤井に3勝を挙げる初の棋士となった。「何かを変えたのではなく、今までやってきたことが間違っていなかった。それが徐々に結果となっていると思います」。王将初戴冠までマジック1。先手で迎える次局で一気に決める勢いがある。 (我満 晴朗)

 ○…生産量や産出額が日本一。圧倒的ブランド力を持つ「和歌山のみかん」に扮した永瀬は「食べるの大好きなのでうれしい」とご満悦だった。おやつタイム全てで「一手みかん大福」を選び、2日目午後には驚愕(きょうがく)の4セットを注文。その他にもみかんの生ケーキやドライフルーツなどを堪能し、終局後にはついに自分自身がみかんになった。永瀬は「一日の締めとしてみかんになることができて、和歌山を満喫できた」と満面の笑みを浮かべた。

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