143cmに宿る夏目漱石の野心――クマリデパート・鈴音リンが語る、最小で最強の向上心

[ 2026年2月4日 20:30 ]

【画像・写真3枚目】「クマリはスマホ越しのスーパースターだった」――クマリデパート・鈴音リン 境界線を越えて知った、6人の絆と優しさの正体(撮影・七瀬マナ)
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 6人組アイドルグループ「クマリデパート」の鈴音リンがスポニチ東京本社でソロインタビューに応じた。143センチと小柄なキャラクターは、どこか妖精のような愛らしさを帯びている。そんな鈴音に活動の指針を尋ねると、表情は一変。「精神的に向上心がないものは馬鹿だ」。明治の文豪が残した一節を胸に刻み、前へ進み続ける彼女の内側には、外見では想像できないほどの力強い意志が息づいていた。(「推し面」取材班)

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 「夏目漱石の『こころ』に出てくる言葉です」

 学生時代に初めて触れてから、ずっと生き方の芯を支えてくれる言葉。自分を縛るための言葉ではない。成長していくための目印のような存在だという。

 「向上しようっていう気持ちがなくなったら、そこで終わっちゃうと思うんです。人としても、表現する側としても」。その小さな体から紡がれる言葉には、迷いがない。

 その向上心は、グループに加入する以前からあった。幼い頃から抱いていたアイドルへの憧れが、はっきりとした目標に変わったのは、クマリデパートのライブを初めて目にした瞬間だ。

 「ライブパフォーマンスとお客さんが一緒になって楽しんでいる空間に胸がときめきました。『こんなアイドルになりたい』と、思い切ってオーディションを受けてみました」

 新メンバーとして初めて立ったステージも、忘れられない記憶だ。客席は先輩メンバーのファンで埋め尽くされ、不安の方が大きかった。そんな中で目に入った、黄色のペンライト。

 「『ここにいていいんだ』って思えたんです。すごく救われました」

 ただ、安心感のあとには現実が待っていた。小田アヤネ、楓フウカ、七瀬マナの先輩メンバー3人との実力差を痛感する日々。それでも「悔しい」という感情で、立ち止まることはなかった。

 「レッスンが大好きなので、どうしたらいいのか考えて、ちょっとでもその3人との差を縮められるように頑張りました」

 オフの日にも昨夏加入した同期の3人で集まり、自主練習を重ねる。「もっとこうしよう」「どうしたらもっと良くなるんだろう」。レッスンと思考を地道に積み重ね、不安を少しずつ自信へと変えていった。

 「レッスンをしっかり重ねてライブに挑むと『やれた感』が全然違う。自分の中で不安な気持ちがなくなってからステージに臨めるので、練習不足の時と比べるとパフォーマンスの差は歴然だと思います」

 143センチという身長は、自分になくてはならない個性として受け止めている。

 「小学4年生ぐらいで身長が止まってしまって。今活動しているアイドルの方々は小顔で高身長も多いので、そういう身長に憧れることはあります。でも、クマリデパートに入れたのはきっとこの身長だったから。それを考えると、悪くないかなって思ってます」

 「精神的に向上心がないものは馬鹿だ」。足りないものも、悩んだ時間も、すべてを前へ進む力に変える。その生き様は、鈴音が愛する言葉そのものだ。

 見据える先はZepp DiverCity。かつて客席から憧れのアイドルグループを見上げた地だ。「私が以前好きだったアイドルさんがライブをしていて、それを見た時に『私もここでライブしたいな』って思ったことがあったんです。そして、加入前に観たクマリデパートのライブ会場もZepp DiverCityでそのライブを見たとき、ふと思い出したんです。『あ、私ここでライブしたかったんだ』って」

 記憶の底から蘇った、純粋な憧れ。夢見た舞台に新たなクマリデパートとして立つ。そう語る143センチの瞳には、サイズでは測れない未来が鮮明に映っていた。

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