NHKメディア副総局長 参院選報道を総括 目指すもの「一定程度、実現できた」

[ 2025年7月30日 16:06 ]

NHK外観
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 NHKが30日、東京・渋谷の同局で定例メディア総局長会見を行い、20日に投開票が行われた参院選の報道について総括した。

 参院選では自民、公明両党で47議席獲得に終わり、過半数維持のための勝敗ラインとしていた50議席を割り込む惨敗。衆参両院で少数与党となった。一方で国民民主党が17議席、参政党が14議席と躍進。日本保守党が2議席で参院では初議席、チームみらいも安野貴博党首が比例で当選するなど、諸派にも議席が広がった。

 NHK「参院選開票速報2025」(後8・50)の平均世帯視聴率は17・4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)で、全局でトップだった。

 原聖樹メディア副総局長が今回の参院選の総括について「参院選挙全体についてですけれども、東京都議会議員選挙、参院選挙に向けた報道ではネット空間の情報を検証している、いわゆるファクトチェックに取り組みました。幅広いテーマで事実関係を検証いたしまして、偽・誤情報を指摘するなどして、正確かつ公平公正で多角的な情報を発信することを目指してまいりまして、一定程度、実現できたのではないか」と見解を示した。

 さらに「また有権者が投票先を決める際の判断の材料となります、事前報道の強化にも取り組んでまいりました。個別の政策課題を掘り下げ、放送、ネット双方で、質の向上も図ることができたのではないかと考えております」と評価した。

 「参議院選挙では比例代表の当選者につきまして、一部の自治体の対応データがNHKのシステムに正確に反映されない不具合が起きまして、判定作業に若干の遅れが出ました」とも。「NHKでは、今回のシステムエラーを含めまして、取り組み全般を検証するとともに、改革を継続しまして、視聴者の信頼に応えられる選挙報道の実現を図ってまいりたいと考えております」とした。

 今回の参院選では、NHKは読売新聞、日本テレビの3社合同で当日の出口調査を行った。原副総局長は「出口調査の共同実施につきましては一番難しい点というのは、当日の出口調査の人員の確保だと思いますけれども、こういったところを共同で実施することによりまして、期待していた経費削減効果があったことに加えて、業務負担の一部軽減も図ることができたというふうに考えております」とコメント。「出口調査を踏まえました、投票終了直後の議席予測や、当選確実の表示、また投票行動に関する分析、解説におきましても、報道機関としての独自性や普遍性を損なうことがなかったのではないかというふうに考えております」とした。

 「NHKとしましては、一千億円規模の事業支出の削減を進める中で、健全な民主主義の達成に貢献するという、公共放送としての使命を果たす必要がありまして、こうした取り組みにつきましては、今後も継続してまいりたいというふうに考えております」と話した。

 同局は先月、選挙報道改革の取り組みを発表。昨年の兵庫県知事選では、既存メディアが国民が求める情報を的確に伝えていないのではないかとの批判的な声が集まるなど、既存メディアの選挙報道の在り方について注目されている中、選挙報道改革を実施。この取り組みで「ネット空間の情報なども検証、ファクトに迫ることを目標の1つ」とし、「有権者の判断材料を提供するため、事前情報の『質』を高めて『量』を増やしていく」ことを目指すとした。

 「ネット上の投稿などを24時間体制でモニター。偽情報・誤情報・誤解を招きかねない言説の広がりが確認された場合、これらを打ち消す報道も行う」「選挙における典型的な偽情報・誤情報をあらかじめ打ち消す取り組みを積極的に実施する」といった、ファクトチェックの方法も明示。「SNS利用の注意点などについて、専門家のインタビューも交えて伝えるシリーズ企画を放送する」とした。

 また、有権者に判断材料を提供するため、事前報道の質を高めて、量を増やすことも検討。争点や政策に関する事前報道の充実も図り、政党、候補者の主張やスタンスなどを整理・分析して伝える番組・企画を拡充するとともに、各地の放送でも展開。告知日や公示日に行われる、党首・候補者のいわゆる“第一声”をコンテンツとして最大限活用する。WEBサイトにノーカット版動画や全文テキストを掲載。争点に関する発言、真偽不明の発言については解説を加えるなどして、国民、視聴者の正確な理解につなげる情報を提供する。さらに、注目選挙区については第一声の内容を詳細に分析する取り組みも行うとしていた。

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