中平康監督の狂おしくも美しい地獄絵図 封切りから54年ぶり公開 映画「闇の中の魑魅魍魎」

[ 2025年7月28日 12:00 ]

「闇の中の魑魅魍魎」のメインビジュアル(C)ディレクターズ・システム
Photo By 提供写真

 「狂った果実」や「月曜日のユカ」などで知られる中平康監督が1971年に発表し、カンヌ国際映画祭にも招待されて物議を醸した「闇の中の魑魅魍魎(ちみもうりょう)」が10月11日から東京・新宿K,s cinemaで、封切りから54年ぶりに公開されることが決まった。「奇想天外映画祭」内での限定上映となる。

 78年9月11日に52歳の若さで逝った中平監督。鬼才と呼ばれた監督が自身のプロダクション第1弾として製作したのが「闇の中の魑魅魍魎」だ。

 幕末土佐の天才絵師「絵金」の生きざまを、新藤兼人監督の脚本で映画化。歌舞伎や浄瑠璃の場面を芝居絵屏風に描いた作風は、血まみれの凄惨(せいさん)さ、過激な性表現、そしてユーモアが混在した唯一無二のもの。作品は、絵金と名乗る前の20歳の金蔵が、様々な出来事を経て、泥臭く、残酷絵図を追い続け「絵金」になるまでを紡いでいる。

 絵金を演じたのは麿赤兒(82)で、常軌を逸した怪演が話題を呼んだ。扇ひろ子や加賀まりこら女優陣の圧倒的な存在感も見どころだ。今回、新たに制作されたメインビジュアルには、麿演じる絵金の鬼気迫る顔がのぞき、上部には子供を奪われ狂乱する夫婦、泣き叫ぶ赤ん坊、風を巻き上げ飛び去る大鷲を描いた絵金作「花衣いろは縁起 鷲の段」(高知県保護有形文化財)が配置されている。

 同作品公開に寄せて麿と舞踏カンパニー「大駱駝艦(だいらくだかん)」の舞台をフィーチャーした異色のドキュメンタリー「ちんなねえ」(監督林海象、1997年)の同時上映も決定。中平監督と若き日の“怪優”がジョイントして生じた化学反応は今見ても刺激的だ。

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