小野花梨「戦後が続くように」 原爆投下後の長崎が舞台の映画に出演「自然に涙があふれました」

[ 2025年7月24日 05:30 ]

映画「長崎―閃光の影で―」に出演する小野花梨(撮影・藤山 由理)
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 女優の小野花梨(27)が原爆投下直後の長崎で、被爆者の救護にあたる看護学生を演じた映画「長崎―閃光の影で―」が8月1日から公開される。「戦争を知る人が、私たちに残してくれた思いを表現したい。戦後が続くように」と平和を願い撮影に臨んだ。

 被爆から35年後、看護師らがつづった手記を基に被爆3世の松本准平監督(40)が映画化。母方の祖父が1歳で終戦を迎えるなど、小野にとって戦争は遠い昔の話。松本氏から受け取った資料を読み理解を深めた。演じたアツ子は気丈な女性。共に看護学生の菊池日菜子(23)、川床明日香(23)と献身的に看護にあたる。「朝まで元気だった家族が真っ黒になって死んだ」と泣いて訴える場面は胸を突く。

 「セリフを言いながら80年前の長崎に起きた惨劇がまぶたに浮かび、心がキュッとなりました」。役を生きることで悲しみを追体験。体が震えた。「自然に涙があふれました」と振り返った。

 5歳で劇団入りし、2006年TBSドラマ「嫌われ松子の一生」でデビュー。はかなげな表情が人気で、今年は20年目の節目。上半期は大車輪の活躍で、1月期の日本テレビ系ドラマ「私の知らない私」に単独初主演。大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」では遊女に挑戦し、春には舞台にも立った。

 初大河は「関わる人の多さに驚いた」と初々しい感想を口にしたが「花魁(おいらん)として所作や言葉などの制約が多い中でできる表現を考えました。余力を残さずできました」と手応えを得た。

 今夏、数年ぶりに約1カ月の休みがあった。「台本が手元にない時間は新鮮でした。中学の友達と会ったり監督と食事に行ったり、人と会うことに費やしました。大切な人たちからもらったエネルギーを、仕事に生かしていきたい」と目を輝かせた。 (西村 綾乃)

 〇…主題歌は長崎出身の歌手・福山雅治(56)の「クスノキ」。爆心地から約800メートルほどのところに位置する山王神社の境内にそびえる「被爆クスノキ」を題材に2014年に発表した。映画のために自らアレンジし「クスノキ ―閃光の影で―」が生まれた。劇の最後に流れる透明感ある歌声は、小野と菊池、川床のもの。歌のディレクションも務めた福山は「3人にしか表現できない、生命の叫びをレコーディングすることができました」と明かしている。

 ◇小野 花梨(おの・かりん)1998年(平10)7月6日生まれ、東京都出身の27歳。2021年公開の「プリテンダーズ」で長編映画に初主演した。翌年公開の映画「ハケンアニメ!」で、日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。

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