芸歴30年超・有田哲平「脱力タイムズ」は「到達点」芸人らサプライズ復帰企画の裏側「隠れ蓑みたいに」

[ 2025年3月21日 04:30 ]

「全力!脱力タイムズ」MC&総合演出・有田哲平インタビュー(下)

今年4月で放送開始10周年を迎える「全力!脱力タイムズ」。メーンキャスターを務める“アリタ哲平”こと「くりぃむしちゅー」の有田哲平(C)フジテレビ
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 “アリタ哲平”こと、お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」の有田哲平(54)がメーンキャスターを務めるフジテレビの脱力ニュースバラエティー「全力!脱力タイムズ」(金曜後11・00)が2015年4月の番組スタート以来、今年4月で丸10年を迎える。毎週、報道番組の設定から予測不能な笑いを創り出し、時にスキャンダルを起こしたお笑い芸人やタレントのサプライズ復帰の場となる“再生工場”ぶりも話題。節目の放送10周年を迎えた胸中やその要因、番組制作や企画発想の舞台裏、今後の展望などを、総合演出も兼ねる有田が語った。

 報道番組のスタイルを採り、時事問題や社会問題を取り上げながら、ゲストコメンテーターのお笑い芸人が多種多様の無茶振りに挑み、唯一無二の笑いを生み続けているコント番組。番宣・告知のためにゲストコメンテーターとして招かれる俳優やタレントらも“仕掛け側”に回る。

 有田とコンビを組む3代目キャスターは、24年1月から同局の佐久間みなみアナウンサーが担当。全力解説員は元TBSアナウンサーの吉川美代子氏、経済学者の岸博幸氏、犯罪心理学者・出口保行氏、侵入生物専門家の五箇公一氏、教育学者・齋藤孝氏がレギュラーを務める。

 14年12月の特番を経て、15年4月から30分番組としてレギュラー化。放送時間は17年10月から40分に拡大し、今年4月から再び30分に戻る。

 不祥事を起こした芸能人のサプライズ復帰としては、19年11月の放送が大反響。お笑いコンビ「アンタッチャブル」の柴田英嗣が10年ぶりに相方・山崎弘也(番組設定上は俳優の小手伸也)と漫才を披露した。

 23年11月には元タレントの木下優樹菜さんが4年ぶりに地上波復帰、同年12月には「アンジャッシュ」の渡部建(覆面姿)が3年半ぶりに全国地上波復帰を果たした。

 アンタッチャブルの回はギャラクシー賞月間賞(19年12月度)を受賞。「コント番組を作ることが困難な時代に『報道番組』をパロディーにして作り込んだ笑いに挑戦し続けている。それまでずっとフェイクをやってきた番組の歴史自体が前振りとなったアンタッチャブル復活のサプライズは、彼らの空白の10年間分のリアルな感情を映し出した。またその面白さを最優先させ、事前告知なしで放送したのも粋だった」と絶賛された。

 “報道番組”としてはスクープを取った形。有田は「一緒にやってきた芸人が何らかの事情でテレビに登場できない状況になった時に、この番組だったら“隠れ蓑”みたいになって(出演が)可能かな、という気持ちは凄くあるんですよ。日頃“あんな奴をテレビに出していいのか。ふざけるな”と言うような視聴者の方も“脱力タイムズなら仕方ないか”と優しくなるんですよね(笑)。そういう番組の特性を生かして、皆さんをアッと驚かせたいという感じですかね」と仲間たちへの思いを明かした。

 日の目を見ない復帰企画も度々あるというが「サプライズを狙うというより、ただただ視聴者の皆さんに“この番組だけは金曜日にちゃんと見ておけばよかった”“ネットニュースで知りたくなかった”“生放送ではないけど、この番組は何かあるかもしれない”と思っていただきたい。(復帰企画は)そういう気持ちの方が大きいかもしれません」と続けた。

 1991年に相方・上田晋也とお笑いコンビ「海砂利水魚」を結成。01年に改名し、現在、テレビのレギュラーはコンビ5本、有田個人2本。第一線を走り続ける。

 数多の番組を経験し、芸歴30年超を誇る有田だが「脱力タイムズ」は「言ってしまえば、到達点かもしれないですね。子供の頃にテレビに出て人気者になりたいと思ったところからスタートして、テレビで面白いことをやりたいと、この世界に入りましたから。もちろん面白い番組をたくさんやらせていただきましたけど、この番組は自分個人として結構、好き勝手にやらせていただける、その免罪符を頂いている感じがあります。これが自分のやりたかったことなのかもしれませんね」と一際の愛着。“笑いの求道者”にとって一つの集大成、追い求めた理想の番組にたどり着いたようだ。

 ただ、現状に安住はしない。

 「2~3年目の時、打ち合わせの度に“10年やったら、もう満足だね。一応、目標にしようか”“いや10年は…”と言っていたんですけど、到達しちゃったんでね。20年、30年といくしかないですかね…。いや、たぶん(企画で)頭がおかしくなるな、こんな生活をあと10年も続けていたら(笑)。でも、笑っていただけるうちは、死ぬまで続けたいですよね。うちは報道番組だと徹底的に言い続けて、時の首相に出演いただいたり、党首対談をしていただきたいと思います(笑)」

 =インタビューおわり=

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