人間国宝の中村歌六  「秀山祭」へ意気込み 二代目中村吉右衛門さんとの思い出も語る

[ 2024年8月8日 18:32 ]

<「秀山祭九月大歌舞伎」取材会>意気込みを語った中村歌六
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 歌舞伎俳優の中村歌六(73)が8日、都内で出演する「秀山祭九月大歌舞伎」(9月1日初日、歌舞伎座)の取材会に出席した。午前の部で「摂州合邦辻」と夢枕獏氏原作の「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」に出演する。

 公演名の秀山は明治から昭和にかけて活躍した名優・初代中村吉右衛門の俳号で、秀山祭はその業績を顕彰するために2006年に開始された。長年初代吉右衛門ゆかりの演目が上演されてきた。

 21年に77歳で亡くなった二代目吉右衛門さんも生前この公演に力を注いでいた。吉右衛門さんとの思い出を聞かれると「19年の(三代目中村)歌六の百回忌です。兄さんが秀山祭でやることを松竹に掛け合ってくれました」と答えた。「秀山に対する気持ちというものは凄く大きなものがあったと思います」と思いをはせた。

 「摂州合邦辻」では娘を手にかける合邦道心を演じる。7月に大阪・松竹座で行われた「七月大歌舞伎」では、同じく息子を手にかける「義経千本桜」の鮨屋弥左衛門を熱演した。その際に共演した人間国宝の片岡仁左衛門(80)からは「あんた、今度は娘殺すんやな」と笑われたという。「2つの役の性根は近い。違いは毛があるかないかかな。おじいさんの役が続くけど、同じようにならないように気をつけたい」と分析した。

 昨年、歌六は人間国宝に認定された。だが大きな変化はないといい「大体間違ってもらってしまったようなものだから」と冗談気味に語った。カンテレの朝の情報番組「よ~いドン!」でやっている人気街歩きコーナー「となりの人間国宝さん」を引き合いに「先月関西に行った時に朝番組を見て、俺も“隣”だったんだなと思った」と述べ、笑いを誘った。公演は25日まで。

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