河合優実 本と向き合い自分と向き合う “運命の一節”をお守りに 6月7日公開「あんのこと」
Photo By スポニチ
【夢中論】女優の河合優実(23)は気に入った小説を繰り返し読むことで感情を整理する。過去の自分が心を揺さぶられた一節は「自分をフラットにしてくれる。かけがえのない時間」だ。なぜ、心に刺さったのか。分析する中で、感情の層は複雑な色へと深化。演じる役に深みを与えている。(西村 綾乃)
さまざまな役に向き合うため、河合は「自分の感情に敏感になること」を大切にする。高校2年生の時から、台本の感想、監督の言葉などをノートに記す。「撮影中に見返すと、1カ月前の私が書いた言葉に励まされることもあります」。クールビューティーと評されることが多いが、笑顔はあどけない。
自分の中から生まれた言葉と共に、大切にしているのが「心に寄り添ってくれる小説の一文」だ。運命の一節と出合った時は、ページの端を折っておく。迷った時には、ページをめくり、心を落ち着かせている。
「どうせ私のことなんて誰も分かってくれるわけない」と思い詰めた時、手に取るのは村上龍の「KYOKO」(集英社文庫)。幼少期にダンスを教えてくれた米国人を訪ね、単身でニューヨークに旅立つKYOKOは、行方が分からない恩人との再会を信じ大陸を旅する。“希望とは常に他人との関わりの中にある”という一文はお守りだ。「人間関係に疲れた時、この一節を読みます。どんなに親しくても、他人同士が分かり合うのは難しい。でもつながりを諦めずにいれば、希望は見える」。湯船にも持ち込む相棒。湿気を含み少し膨らんだ表紙をいとおしそうに撫でた。
読書家の父が集めた本は、家族共有の財産。映像が浮かぶ描写に、胸が高鳴った。独立した今は「好きになった作家の作品をさかのぼって読んでいくタイプ」で、村上春樹や川上未映子などがお気に入り。「浮気はしない」ときっぱり。今春話題になったTBSドラマ「不適切にもほどがある!」で演じたスケバン・純子と同様、思い込んだら一直線のようだ。
2019年にドラマ「インハンド」でデビュー。高校在学中に妊娠してしまう生徒役を務めた映画「由宇子の天秤」(21年)、SF好きで口下手な少女を演じた映画「サマーフィルムにのって」(21年)の演技が評価され、数々の映画祭で新人賞を獲得した。
デビュー5年目を迎え、7日に公開を控えるのは、20年の春に自死した実在の女性を描いた2度目の主演作「あんのこと」。実在した杏を自らに重ねようと、女性を知る記者、薬物更生や介護の専門家を取材し、その背景を探った。10代で実母に売春を強要され、薬物依存になるなど、過酷な事実に「演じていいのか迷った」が「杏を生き直す」と決意。杏の手を取り、一緒に撮影に向かう日々が始まった。
「彼女の本当の苦しみを理解できているのか」。撮影中も自問自答した。「撮影が終われば、取材も受けなくてはいけない。正直やれないかもと思った」と正直に語る。背中を押したのは、雑誌社に記者として就職した高校時代の友人だった。取材の前に共にした食事会で「この映画は伝えなくちゃいけないと言ってくれた。涙ぐむ彼女を見て、映画を作って終わりではなく、届けなくてはと励まされた」と友人の言葉をかみしめるように語った。
描いたのは苦しみばかりではない。「絶望の底にあっても、信じ、支えてくれる存在によって、人は何度でも再生できる。たくましく生きた杏を知ってほしい」。手をつないだ杏とは「最後は仲間になれた」と感じられた。魂を注いだ作品は「これからの自分の支えになる」と前を向いた。
≪カンヌで実感「良いものを作れば広く深く心に届く」≫今年5月、フランスで開かれたカンヌ国際映画祭で主演作「ナミビアの砂漠」(今夏公開)が世界初上映された。演じた21歳のカナは、何にも情熱を注げない無気力な女性。上映後は感想のほか「言語や文化を超え、質問攻めにあった」と振り返り「良いものを作れば、広く深く人の心に届く」と実感した。山中瑶子監督(27)は、女性監督史上最年少で、国際批評家連盟賞を受賞。快挙に「誇りと覚悟」を感じた。挑むというより、わくわくしているといい「こだわって楽しんで、冒険していくことをやめないでいたい」と声を弾ませた。
◇河合 優実(かわい・ゆうみ)2000年(平12)12月19日生まれ、東京都出身の23歳。24年のTBSドラマ「不適切にもほどがある!」で主人公の娘・純子役を演じ一躍全国区に。主演した劇場アニメ「ルックバック」(監督押山清高、28日公開)では、声優に初挑戦した。
芸能の2024年6月2日のニュース
-
二拠点生活中のIMALU「コードが出てる?と思ったら…」 自宅に危険生物が出現? 島人に助け求める
[ 2024年6月3日 00:02 ] 芸能
-
日曜劇場「アンチヒーロー」名前に“色”が入った人物に期待する声続々「味方になって」「助けて」
[ 2024年6月2日 23:30 ] 芸能
-
井桁弘恵“5年以上片思い”の人気芸人を実名告白「沼っちゃって、もう有料会員」 対面果たし感激の涙
[ 2024年6月2日 23:05 ] 芸能
-
高橋英樹 バラエティー進出で得た俳優業への教訓「これでやっていかないと、芝居もダメになる」
[ 2024年6月2日 23:04 ] 芸能
-
杏が「親戚ですね」と全幅の信頼を寄せる女優 子供の授業参観にも「代わりに行った」
[ 2024年6月2日 23:02 ] 芸能
-
ソニン、芸能界デビューのきっかけとなった伝説的グループ「コンサートを見に行ってその日に…」
[ 2024年6月2日 22:57 ] 芸能
-
「アンチヒーロー」検事正のゴジラ化に騒然…「ひとたまりもない」「素晴らしい破壊」「戦ってた2人」
[ 2024年6月2日 22:55 ] 芸能
-
高橋英樹 バラエティー進出は愛娘・真麻のキツい一言から「パパってすごいんだ…って。ガラっと」
[ 2024年6月2日 22:52 ] 芸能
-
ソニン「EE JUMP」解散時に起こった体の異変を激白「ショックで鼻血が大量に…」スタジオ騒然
[ 2024年6月2日 22:45 ] 芸能
-
有吉弘行、後輩芸人に説教「そういうこと言っちゃダメ」更生めざす元大物タレントへの“失言”に…
[ 2024年6月2日 22:44 ] 芸能
-
高橋英樹 銀幕スターからテレビ進出した理由「煮詰まって煮詰まって…。他の仕事をしたくて」
[ 2024年6月2日 22:43 ] 芸能
-
杏 宇多田ヒカルとYouTubeで共演の裏話「意外だったんですけど…逆オファー」
[ 2024年6月2日 22:34 ] 芸能
-
劇団ひとり “芸能生活63年”高橋英樹の経歴に驚くべき真実「1回もないんですよ?63年」
[ 2024年6月2日 22:27 ] 芸能
-
本田望結 20歳になったことを報告 感謝の言葉とほんのりピンクの頬で「あ、初お酒済ませました」
[ 2024年6月2日 22:21 ] 芸能
-
杏 父・渡辺謙の意外な素顔を明かす 「家に来てくれると便利」早朝から行うという家事に驚き
[ 2024年6月2日 22:20 ] 芸能
-
森高千里“夏バージョン”衣装披露 銀色のミニスカ健在、鮮やかブルーのジャケットに「とても素敵」の声
[ 2024年6月2日 22:06 ] 芸能
-
劇団ひとり 小説執筆&監督業の意外なきっかけ「小説って言われたら断っていたかも」
[ 2024年6月2日 22:05 ] 芸能
-
「だれかtoなかい」 次回は人気女優&奇才芸人の不思議マッチング SNS「カオスな予感しかしない」
[ 2024年6月2日 22:02 ] 芸能
-
加藤浩次“神様”と憧れる超大物と再会 34年前、バイト時代に知り合うも「こうちゃんって呼んでくれて」
[ 2024年6月2日 22:01 ] 芸能
-
玉置浩二&オーケストラの新ツアー「Pastorale(田園)」が大阪でファイナル 全体で7万人動員
[ 2024年6月2日 22:00 ] 芸能




















