ジャニーズ事務所 解体が現実味 ジュリー社長辞任へ 性加害問題背景に「同族経営の弊害」

[ 2023年8月30日 04:10 ]

会見を行う再発防止特別チーム(左から)飛鳥井氏、林氏、斎藤氏
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 ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川前社長(2019年死去)による性加害問題の調査をしていた外部専門家による「再発防止特別チーム」が29日、都内で会見し、調査報告書を公表した。ジャニー氏の性加害を「事実」と認定。問題の背景には同族経営の弊害があるとし、再建に向けてめいの藤島ジュリー景子現社長(57)の辞任を提言した。これを受けてジュリー氏が辞任すれば、関わってきたタレントの今後にも影響が及ぶことは不可避。ジャニーズ事務所の解体が現実味を帯びてきた。

 元検事総長で弁護士の林真琴氏を座長とする特別チームは、67ページにわたる調査報告書を公表。5月からの3カ月間の調査では、性加害の被害者23人、事務所関係者など18人の計41人をヒアリングした。その結果、ジャニー氏による性加害を事実と認定した。

 性加害は古くは1950年代に行われ、事務所内では70年代から2010年代半ばまで、多数のジャニーズJr.に対して繰り返された。報告書では根本的原因をジャニー氏の「性嗜好(しこう)異常」としながら、「被害の拡大を招いた最大の要因」には、姉の藤島メリー泰子前会長(21年死去)が問題を放置し、徹底的に隠蔽(いんぺい)し続けたことを挙げた。事務所の株主でもある2人は圧倒的な権力を持ち、従業員の誰もが違法行為を止めることができない環境。特別チームは「同族経営の弊害」とした。

 2人の死後はメリー氏の長女ジュリー氏が経営を担っており、同族経営の構造は現在も続く。特別チームはこの状況を「ガバナンス不全の最大の原因の一つ」とし、「事務所が解体的な出直しをするためには経営トップの社長が交代する必要がある」とジュリー氏の辞任を提言した。

 これを受けて、ジュリー氏はどう対応するのか。事務所側は近く会見し、提言を受けた再発防止への取り組みを発表する予定だ。

 元々今回の問題が起こって以降、ジュリー氏は退任の意思を周囲に示していた。社長のポジションへの執着はなく、別の幹部に後を託すことを検討。「ジャニーズ事務所」の名称変更を含め、組織を一新しなければ未来はないとし、提言を受け入れて辞任する可能性は十分にある。

 そうなればジュリー氏が直接関わってきた嵐、TOKIO、関ジャニ∞ら、事務所の中心にいるタレントにも影響が及ぶことが考えられる。テレビ関係者は「ジュリーさんに恩義を感じているタレントは多い。退所や移籍などに発展するかもしれない」と危惧した。下の世代にも大きなインパクトを及ぼし、ジャニーズJr.を含めた事務所全体に影響が広がる可能性もある。

 ジャニーズ事務所の最大の強みは、新人の発掘、育成にある。新人アイドルを次々に世に送り出し、人気者に育て上げてきた。ただ、その根幹も性加害問題で揺らいでいる。音楽関係者は「ジャニーズ事務所でアイドルになりたいという人は減少傾向になっている」と明かした。

 この日の提言は事務所の経営を健全化するためだが、一方でジャニー氏というカリスマと血のつながった社長がいるからこそ、今も残っていた一体感が失われる可能性もある。そうしたジレンマを抱えながら、事務所はどう変わることができるのか。新人の発掘、育成をこれまで通り高いレベルで続けられるかが、新生ジャニーズ事務所のカギを握る。

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