藤井棋聖 8冠ロード前進!棋聖戦V4王手 第3局圧倒で2勝1敗 大盤解説も驚嘆

[ 2023年7月4日 05:30 ]

感想戦終了後、大盤解説会場で充実感を漂わす藤井聡太棋聖(撮影・我満 晴朗)
Photo By スポニチ

 将棋の第94期棋聖戦5番勝負は3日、静岡県沼津市の沼津御用邸東付属邸第1学問所で第3局を行い、先手の藤井聡太棋聖(20)=王将、竜王、名人、王位、叡王、棋王含む7冠=が佐々木大地七段(28)を107手で下し、シリーズ成績を2勝1敗として4連覇に王手をかけた。

 縦横無尽、大胆不敵。藤井の自由奔放な指し手は見る者全てを魅惑する。「珍しい形で動いたんですが、その後の構想の立て方、局面の見方が分からなかった。一局を通して難しい将棋でした」と難しい顔をして振り返るのは本人だけ。奇想天外な指し回しは前局で苦杯を喫した挑戦者を大いに惑わせた。

 戦型は得意の角換わり腰掛け銀。定番の駒組みが進む中で佐々木が右王の方針を示す。周到な準備をにおわせる特異な陣形を見た藤井はなんと左桂を9筋に跳ね、最下段に引いていた飛車を活用する斬新な手順を敢行。大盤解説会場では正立会の青野照市九段(70)が「こういう形で桂を跳ねたのは史上初めてでは?よい子は指さないでね」と驚嘆するほどだ。さらに自王を六段目までせり上げる大胆な展開を選択。どう見ても危険極まる逃避行だが、藤井自身は「逃げた形で王が安全になった」と納得していたのだから空恐ろしい。後手を混乱させるには十分な進行を経て、静岡でのタイトル戦7戦全勝を達成した。

 「(左桂跳ねは)相手が右王なので…。でも攻めていけるかどうかは難しいところ。どうなるかとは思っていました」

 相手が死力を尽くして実行した工夫を、さらに上回る工夫で返す。命知らずに思える王の単独行も、ギリギリのところでひらりと身をかわす。

 タイトル戦での初連敗を回避し、棋聖戦V4まであと1勝と迫った。過去15回のタイトル戦で王手後の対局は11勝4敗。リーチをかけると圧倒的に強いデータがあるのに「これまでの3局はどれも難しい将棋ばかり。次もしっかり振り返って頑張りたい」と藤井に高揚感は皆無だ。第4局は18日に新潟市岩室温泉「高志の宿 高島屋」で行われる。(我満 晴朗)

 ≪佐々木七段 見せ場なし≫第2局では追い込まれながら鮮やかな逆転勝利を飾った佐々木だが、今局は見せ場がなかった。藤井のエース戦法に臆せず飛び込み、自王を右サイドに移動させるレアな戦法を挑んだのは「ちょっと面白いかなと思ってやってみました」と明かす。それでも藤井の華麗な対応にじわじわと追い込まれ「(桂跳ねに)しっかりとした認識がなく(作戦は)失敗だった」とがっくり。カド番に追い込まれた第4局に向けては「気持ちを奮い立たせてフルセットに持ち込みたい」と話した。

 ≪王座戦挑戦権の決勝相手は豊島≫永瀬拓矢王座(30)への挑戦権を争う第71期王座戦挑戦者決定トーナメント準決勝は3日、東京・将棋会館で指され、豊島将之九段(33)が渡辺明九段(39)に109手で勝利した。豊島はすでに決勝進出を決めている藤井と対戦する。振り駒の結果、豊島が先手になり戦型は横歩取りへ進んだ。豊島は昨年6月、第63期王位戦7番勝負第1局で勝利したのを最後に藤井に8連敗中。一昨年11月、藤井に竜王を奪われて以来の無冠返上を期し、7冠にぶつかっていく。

この記事のフォト

「藤井聡太」特集記事

「美脚」特集記事

芸能の2023年7月4日のニュース