研修医の卑劣な犯罪…千葉県内の医療関係者から「またか」の声

[ 2017年2月20日 11:00 ]

 酒に酔った10代の少女を集団で暴行したとして、埼玉県警は、集団準強姦などの疑いで船橋中央病院(千葉県船橋市)の研修医の上西崇容疑者(31)=準強姦罪で公判中=ら男3人を逮捕したが、千葉県内の医療関係者の間では「またか」という声が上がっている。

 船橋中央病院の関係者によると、研修医の逮捕が明るみになった翌日の今月17日、朝礼でスタッフに「落ち着いて診療するように」という異例の指示が出された。病院側は、研修医は周囲とのトラブルはなく、勤務態度にも問題は見当たらなかったとしているが、同関係者は「この前、船橋市の病院に勤務していたことがある人が、同じような容疑で逮捕されたばかり。患者さんはもちろん、医師が船橋市の病院を敬遠しないか不安。医師不足になることを心配している人も多い」と明かした。

 千葉県内では、昨年12月に千葉大医学部の男子学生3人が集団強姦致傷罪で逮捕、起訴されたばかり。この事件をめぐり、3人の実習を指導していた同大医学部付属病院の研修医の男(30)も準強制わいせつ容疑で逮捕、起訴されたが、この男は、船橋市立医療センター(船橋市)で研修し、同付属病院に研修医として勤務していた。

 一方、捜査関係者によると、上西容疑者は船橋市内の自宅とは別に、東京都大田区のマンションを契約していた。ここが犯行現場で、捜査関係者は「室内は照明を取り付けた棚などを置いてバーラウンジのように改装され、大人数で飲食ができるようになっていた」と説明。「罰ゲーム」として女性が酔いつぶれるまで飲酒させ、ソファベッドなどで暴行し、こともあろうか動画まで撮影していたという。

 まだ、逮捕された段階で、実際に何があったかは、今後の捜査や裁判で明らかになっていくことになる。医学部という難関入試を突破し、医療を通して社会貢献していくはずだった人間の犯行。なぜ、女性を傷つけ、自らの将来を棒に振るような事件を起こしたのか、裁判を注視したい。

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2017年2月20日のニュース