ロビン・ウィリアムズさん自殺だなんて…全米に衝撃

[ 2014年8月13日 05:30 ]

死去した俳優のロビン・ウィリアムズ氏、自殺とみられる(AP)

 米映画「グッドモーニング、ベトナム」や「いまを生きる」などで知られる米俳優ロビン・ウィリアムズさんが11日、米カリフォルニア州サンフランシスコ近郊の自宅で死亡しているのが見つかった。自殺とみられる。63歳。うつ病を患っていたという。スティーブン・スピルバーグ監督(67)ら映画界だけでなく、オバマ米大統領が悲しみのコメントを寄せるなど衝撃が広がった。

 警察の発表によると、妻が10日午後10時ごろ、ウィリアムズさんの姿を自宅で確認した。11日正午前、「意識がなく、呼吸もしていない男性がいる」との通報を受け駆けつけた警察や消防が死亡を確認した。警察は窒息死とみて死因を調べている。

 ウィリアムズさんは娘のゼルダさんが25歳になった7月31日、ツイッターで「四半世紀が過ぎたが、常に私の可愛い少女だ」などと祝福。ツイッターへの書き込みは、これが最後になった。ウィリアムズさんの広報担当者は「最近まで、ひどいうつ病と闘ってきた。ご家族は大変な事態に悲嘆し、突然のことにショックを受けています」と声明を発表した。

 コメディアン出身で、78~82年にかけてテレビドラマ「モーク&ミンディ」で有名になった。モノマネ、声マネ、マシンガントークなどを交えたコミカルな演技が魅力で、87年「グッドモーニング、ベトナム」のDJ役、93年「ミセス・ダウト」での女装の中年男役など幅広い役を演じた。89年「いまを生きる」、90年「レナードの朝」などシリアスな演技の評価も高く、日本でも多くのファンに愛された。

 アカデミー主演男優賞には縁がなく「グッドモーニング、ベトナム」「いまを生きる」「フィッシャー・キング」で3度ノミネートされたが、いずれも受賞を逃した。97年「グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち」で、ようやくアカデミー助演男優賞を受賞した。

 観客に笑顔を与える演技の一方で、70~80年代にはアルコールや薬物の依存症にもなった。遺作は来年3月公開予定の「ナイト ミュージアム/エジプト王の秘密」になるとみられる。

 01年に吹き替えを担当した「A.I.」などでメガホンを取ったスピルバーグ監督は「嵐のようなコメディーの天才。彼は仲間。いなくなったなんて信じられない」とコメント。

 オバマ大統領は「豊かな才能で私たちを笑わせ、涙させた」と極めて異例の声明を発表し、追悼した。

 ◆ ロビン・ウィリアムズ 1951年7月21日生まれ。米イリノイ州シカゴ出身。ニューヨークの名門ジュリアード音楽院で演劇を学んだ。コメディアンとしてスタートし、「ポパイ」(80年)で本格的に映画デビュー。私生活では3度結婚し3人の子供がいる。任天堂のゲーム「ゼルダの伝説」好きが高じて娘に「ゼルダ」と命名。11年には「ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D」のCMにゼルダさん(25)とともに出演した。

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