ア・ラ・カルト20年間変わらぬ“味”

[ 2009年3月16日 06:00 ]

優秀賞に選ばれた「ア・ラ・カルト」の高泉淳子(左)と中西俊博

 【第17回スポニチ文化芸術大賞】昨年で20周年となった音楽劇「ア・ラ・カルト」は優秀賞を受賞した。

 バブル崩壊にネット社会…。この20年、日本の社会は大きく変化してきたが、東京・青山に“おいしい料理”を変わらず提供し続けてきた“レストラン”がある。毎年末、青山円形劇場で上演されてきた音楽劇「ア・ラ・カルト 役者と音楽家のいるレストラン」だ。
 1989年に“開店”。当初は6日間の公演だったが、客足が絶えず2年後には3週間、20周年記念の昨年は1カ月にまで公演が延びた。その人気ぶりと、ほぼ同じメンバーで20年間、上演してきた“演劇魂”で優秀賞の受賞となった。
 「芝居を見る人は限られているので、世間一般にどう思われているのか、と考えることもありました。でも賞をいただいて“確かにわれわれは作品を生み出していたんだ”ということが再確認できました」。初演以来、台本を担当し出演もしている女優・高泉淳子(50)は喜んだ。
 「ア・ラ・カルト」とは、レストランの「一品料理」のこと。同作は、あるレストランが舞台。料理が運ばれてくるように、さまざまな客が訪れて会話をして去っていくというオムニバス。しかもギャルソンが本物の料理を運んで、高泉らは実際に食べながら演技。来店する客(出演者)が毎回同じで、観客が劇中の人物の成長や変化を楽しめるのも特徴。場面転換の間に奏でられる、バイオリニスト中西俊博(52)の音楽も人気の理由だ。
 このユニークな構成は、高泉が早大で演劇サークルに所属していた当時から温めてきたものだった。「演劇のジャンルというものを超えたかった。演技も音楽もどちらも主役です」という。その証拠に音楽監督の中西自ら、バイオリンを手にステージ中央で演奏。舞台に寝ころびながらアクロバティックなショーを展開したこともあった。「自分がどこまでできるのか、毎年、勝負しています。面白いものに巻き込んでくれた高泉さんに感謝です」と笑顔を見せた。
 レストランは今年の年末も開店予定。「受賞の後ですからスペシャルメニューを用意しないと」。高泉は早くも台本作りのための“新鮮な素材”選びを始めている。
 ▽「ア・ラ・カルト 役者と音楽家のいるレストラン」 高泉淳子が劇団「遊◎機械/全自動シアター」(02年解散)の仲間、白井晃(51)陰山泰(53)に声を掛けてスタート。「大ファンだった」という中西俊博に音楽を依頼。1989年の初演から、この4人は固定メンバー。ギャルソンやサラリーマン、親子、老夫婦などを演じ分けている。ゲストとして筒井道隆(37)ROLLY(45)も出演している。

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