拓郎生涯最後…つま恋で全国ツアーファイナル

[ 2009年2月10日 06:00 ]

 フォーク歌手の吉田拓郎(62)が生涯最後の全国ツアーを行う。デビュー40年目を迎える6月から1カ月あまりで全国9カ所で公演。慢性気管支炎でツアーを中断した07年10月以来のライブで、拓郎はこのツアーを最後に全国規模の公演から撤退する意向だ。

 拓郎最後のツアーは70年6月に「イメージの詩/マーク2」でデビューしてからちょうど40年目になる6月21日の名古屋公演からスタート。
 7月4日の東京国際フォーラムホールAなど全国9カ所を巡り、最後は75年に伝説の野外オールナイトライブを行った静岡県掛川市・ヤマハつま恋リゾートでの“屋内ライブ”となる。
 07年10月に慢性気管支炎などで全国ツアーを中断して以来の“復活ライブ”が、生涯最後のツアーになった。日本でそれまでコンサートツアーというスタイルが存在しなかった中、72年10月に日本人で初めて全国ツアーを敢行したパイオニア。03年に手術を受けた肺がんも克服し「体調は良好」(関係者)だが、全力で人生を駆け抜けてきた“団塊の世代”の象徴。「体力が落ちたなあ…」とふとつぶやくことが多くなった。
 拓郎は昨年夏、ラジオ番組で「全国ツアーからの撤退」を表明。その理由を「ツアーは精神力、体力、情熱、エネルギーのすべてがないとできない。そのどれかが年齢によって足りなくなりつつある」と明かした。
 ただ「音楽のそばは離れない」と明言。不定期なライブは続け、歴史的不況に見舞われた中で同世代を「元気づけたい」という思いは強い。全編作詞、作曲した6年ぶりのオリジナルアルバム(4月15日発売、タイトル未定)も製作中で同世代などへ「頑張らないことも大切」というメッセージを込めた「ガンバラないけど いいでしょう」など10曲を収録する。
 ツアーのラストを思い出の“つま恋”にしたのは拓郎の強い希望。「今さらとお思いでしょうが…」と照れているが、ラストツアーは「ファンへのありがとうの気持ちを込めた締めくくり」と位置づけているという。

続きを表示

2009年2月10日のニュース