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那須川“天心節”でKO予告 初世界タイトルへ下馬評覆す「自分の幽霊を見せる」

[ 2025年9月26日 05:00 ]

WBC世界バンタム級王座決定戦   同級1位・那須川天心《12回戦》同級2位・井上拓真 ( 2025年11月24日    トヨタアリーナ東京 )

<WBC世界バンタム級王座決定戦会見>会見が終わり、井上拓の画像の前で「幽霊ポーズ」を決める那須川(撮影・木村 揚輔)
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 キックボクシング42戦無敗の“神童”で、ボクシングデビューから7戦全勝のWBC世界バンタム級1位の那須川天心(27=帝拳)が11月24日にトヨタアリーナ東京で同級2位の井上拓真(29=大橋)と同級王座決定戦に臨むと25日、都内のホテルで正式発表された。元世界王者・拓真有利の声も多い中、“天心節”を交えて下馬評を覆すKO勝利を予告。初の世界王座奪取で大輪の花を咲かせることを宣言した。

 23年4月の転向から約3年でたどり着いた念願の舞台。初の世界戦で初メインイベンターを務める那須川は「初めまして世界。8戦目でここまで来られたことを凄くうれしく思う」と立ち上がってあいさつ。WBCの緑色のベルトを前に「4つの中で一番欲しいと思っていた」と目を輝かせ「やっと世間に響くカード。強いやつに勝ってこそ」と武者震いした。

 初戴冠の前に立ちはだかるのは、拓真。総合格闘技4戦を含め53戦無敗のキャリアだが、「一番負けるかもしれない試合」と危機感はある。一方で転向後、元世界王者含む4人の世界ランカーを下してきた自負もあり「もちろん負けることは一切考えていない。この7戦はずっと自分の中のつぼみをつけてきた。今回の試合でしっかり花開かせようと思う」と力強く話した。

 下馬評を覆すKO宣言も飛び出した。「幽霊の正体見たり枯れ尾花」ということわざを引用し「自分の幽霊を見せる」と珍発言。自身よりボクシングキャリアが豊富な相手の勝利を予想する声も多いが、「いいですねえ。幽霊見てますねえ」と不利予想を歓迎した。先入観による誤解を見直すための教訓としても捉えられる言葉をヒントに「勝てないとか、難しいとか言われるが、ただの常識で僕を測ってもらいたくない。常識を変えるヤツは非常識なヤツ」と“天心節”を響かせ、技術戦を予想した相手に対抗するように「1ラウンドからいく」と宣言。「パチッと決まればすぐに終わるかなとも思っている。誰も予想してないんじゃないですか、KOで終わるなんて」とニヤリと笑った。“パンチがない”という世間の先入観を根底からひっくり返す。

 拓真とは一度も目を合わさず会見場を後にした。バンタム級4団体統一へ改めて意欲を示すなど、世界のベルトを巻くことは大前提。「僕が勝った方が面白くなると自信を持って言える」とも言い切った。世間からも試される一戦。この勝負には負けられない。

 ▼幽霊の正体見たり枯れ尾花 江戸時代の武士で俳人の横井也有(よこい・やゆう)の「化け物の正体見たり枯れ尾花」の句から派生してできたとされる。幽霊だと思っていたものが、実は枯れたススキだったという意味。怖がらせる正体が実際は取るに足らないものであったということで、先入観による恐れや誤解を見直すための教訓としても捉えられる。

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