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鉄壁のガードで逃げまくったバトラー「積極的には戦いたいと思った」

[ 2022年12月13日 22:03 ]

世界バンタム級王座統一戦 ( 2022年12月13日    有明アリーナ )

<世界バンタム級4団体王座統一戦 >7回、井上尚弥のパンチを耐えるポール・バトラー(島崎忠彦)
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 ベルトは失っても自身のファイトスタイルだけは失わなかったと言いたげだった。井上の「圧」に圧倒されたバトラーは両腕でしっかり顔面をガード。左右に動き回るなど逃げまくって11回まで持ちこたえた。

 ディフェンシブ過ぎる戦いは逆転を狙ったものだったのか、それとも倒れないことを優先させたのか…。メディアの質問にバトラーは前を向き「守りを固めようとは思わず積極的には戦いたいとは思っていた。臆病なヤツと思われたくないからね」と守備的なプランを否定した。

 地元のブックメーカーの予想オッズでは、井上の1・02倍に対し、バトラーは15倍。圧倒的不利を伝えられた中での戦いだった。戦前から井上のガードの弱さを指摘していた陣営はガードが甘くなったところをつく作戦だったという。「出てきた時には狙っていったが、いい選手だったのでスキがなかった」とバトラーは振り返りつつも「スーパーバンタム級に行くと厳しいと思うので、ディフェンスは一度考え直した方がいいのでは」と負け惜しみにも取れる発言を口にする場面もあった。

 ギャラガー・トレーナーは「次元が違うスピードだった」と井上の強さを称える一方で「戦前はひどい言われようだったが、こうして11回まで戦えることができたのは、ひとえに彼のボクシングIQが高かったということ」と最後まで胸を張った。

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2022年12月13日のニュース