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スーパーバンタム級へ上げる井上尚弥に元世界王者も期待!長谷川穂積氏「2階級で4団体統一できるスター」

[ 2022年12月13日 21:54 ]

プロボクシング・世界バンタム級4団体王座統一戦 ( 2022年12月13日    有明アリーナ )

4団体統一王者となった井上尚弥はベルトを抱えてガッツポーズ(撮影・島崎 忠彦)
Photo By 代表撮影

 WBAスーパー&WBC&IBF統一世界バンタム級王者・井上尚弥(29=大橋)がWBO同級王者ポール・バトラー(34=英国)を11ラウンド1分9秒KOで破り、日本人初の4団体統一王者となった。WBA王座8度目、IBF王座6度目、WBC王座初防衛に成功するとともにWBO王座を獲得し、史上9人目、バンタム級では初の4団体王座統一に成功した。  

 4本のベルトを手に入れた尚弥は、リング上のインタビューで「4団体統一を成し遂げた今、スーパーバンタム級への転向を考えている」と声を張り上げた。

 4階級制覇を目指すスーパーバンタム級には現在、統一王者が2人存在する。WBAスーパー&IBF王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)とWBC&WBO王者のスティーブン・フルトン(米国)。アフマダリエフは左拳骨折で復帰が未定な上に、IBFからタパレス(フィリピン)との指名試合を義務づけられている。フルトンはフィゲロア(米国)とのWBCフェザー級暫定王者決定戦が承認されており、勝てば転級の可能性が高い。「スーパーバンタム級には強豪がひしめている。今、2人が2団体統一という立場にいて、なかなか挑戦できる機会もどうかなと思う」とした上で「スーパーバンタム級に上げてトップ戦線に入っていきたい。23年はそんな思いでいっぱい」と闘志を高めた。

 この試合の解説を務めたプロボクシング元世界3階級制覇王者の長谷川穂積氏(41)はーパーバンタムの方が強さを発揮できるという。「減量が限界にきてると思うので、それが少し楽になるだけで全然違う。さらに強くなるんじゃないんですか。1階級上げて苦戦するよりも上げて強くなると思います」とより強い尚弥をスーパーバンタム級では見せてくれると分析。

 そして「スーパーバンタム級でもチャンスがあれば4団体統一できるんじゃないかなと思います。2階級で4団体統一したら映画化できます。それぐらいリアルにできるスターなんです。日本では今後こんなスターはなかなか出てこないです」と2階級での4団体統一を楽しみにした。

 神の左”と呼ばれた左ストレートを武器にWBC世界バンタム級王座を12度防衛した山中慎介氏(40)は「バンタム級でも減量苦ではあったと思うので、その減量から解放されたらまた強くなると思います。大橋会長も言ってましたけど、前回の試合からも1・5倍ぐらい強くなってると思うんですよ。まだ成長過程だと思うんですよ。スーパーバンタムでも通用すると思いますし、どこまでいくのかなというのは続いていますよね」とスーパーバンタム級でも“モンスター”の強さを発揮できると期待した。

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