全日本選手権ミドル級4連覇の森脇唯人がライトヘビー級転向初戦で1回RSC勝ち
ボクシング全日本選手権第4日 ( 2022年11月26日 東京・墨田区総合体育館 )
準決勝が行われ、男子11階級、女子7階級で決勝進出者が出そろった。東京五輪代表組では女子フライ級銅メダリストの並木月海(自衛隊)がライトフライ級で2戦連続RSC勝ち、同フェザー級金メダリストの入江聖奈(日体大)が1回1分36秒RSC勝ちし、それぞれ2年連続優勝へ王手。男子ミドル級で昨年まで4連覇の森脇唯人(自衛隊)はライトヘビー級転向最初の大会で初戦に臨み、国体3位の大野毅人(日体大)に1回1分55秒RSC勝ちした。
森脇は立ち上がりから長いリーチの左ジャブをビシビシと突き刺し、左フックで大野に尻もちをつかせるダウンを奪った。大野は起き上がったものの効いており、森脇の左腕に引っかけられる形でのスリップダウン後に試合はストップ。2分足らずで試合を終えた森脇は「階級を上げて最初の全日本でいつもよりは緊張したが、リードを突いて前の手で倒すぐらいの意識だった。自分の形は少しはできたかなと思う」と汗をぬぐった。
主戦場としてきた体重75キロ以下のミドル級が24年パリ五輪の実施階級からなくなったことを受け、80キロ以下のライトヘビー級に転向。毎回5キロ落としていた減量の必要はなくなったが、よりパワフルな階級での戦いに備え、食事の量やフィジカルトレーニングを変更した。食事は「朝の練習前はおにぎり1個分だったのを3個分に増やし、夜は米や麺、糖分を摂らずに肉とサラダ、タンパク質が中心」。フィジカルトレはウエートや体幹強化など、スピードを維持したまま純粋なパワーを上げるメニューに取り組んでいる。「5キロも重い外国人選手を左ジャブだけで止めるのは難しいは、左で止められるぐらいの練習をしている」と明かした。
7月のカザフスタンでの国際大会に75キロ級で派遣されたのを最後にライトヘビー級に転向。「試合勘が全くなかったので試合勘をつくっていきたい。国際大会に早く出たい」と話し、「まずは全日本をしっかり獲って、次の国際大会、来年5月も世界選手権、五輪としっかり80キロで戦えるように体を作っていきたい」と今後を見据えた。
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