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アントニオ猪木さん、力道山さんと愛憎入り交じる師弟関係

[ 2022年10月2日 04:15 ]

アントニオ猪木さん死去

弔問に訪れた故・力道山さんの夫人・田中敬子さん(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 猪木さんにとって、力道山は愛憎入り交じった師匠だった。ブラジルで出会ってから1週間後に帰国。力道山の豪邸の一室をあてがわれ付き人としての生活が始まった。ほぼ同時に入門した馬場さんが1番手、猪木さんは2番手という構図で、「力道山からは何も教わったことはないですね。教わったというより、ただ殴られただけですね(笑い)」と振り返る、思い出深い下積み生活だった。

 そんな日々が一変したのが、63年12月8日だった。力道山と高砂親方(元横綱・前田山)との酒席に呼ばれた際、高砂親方が「リキさん、こいつはいい顔しているねえ」と口を開いた。どう返答するのか聞き耳を立てていると、「そうだろう!?」とうなずき笑ったという。それを耳にし「救われる思いがした」。師匠が刺されたのはその夜。そして1週間後に世を去った。

 ≪力道山さんの妻・敬子さん「言葉がないです」≫猪木さんが師と仰いだプロレスラー力道山の妻・田中敬子さん(81)も夜になって都内の自宅を弔問した。約40分の滞在後、報道陣に対応した敬子さんは「言葉がないです。皆さんのおかげで頑張ってこられた。猪木さんだから…」と言葉を詰まらせ、タクシーに乗り込んだ。力道山さんは63年6月に敬子さんと結婚。その半年後にナイトクラブで刺され、39歳で死去した。

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2022年10月2日のニュース