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「天心VS武尊」格闘技界が一つになって実現した夢のカード

[ 2022年6月19日 04:00 ]

計量をパスしフェイスオフする那須川(左)と武尊(撮影・島崎 忠彦)
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 【記者の目】決して拳を交えることはないとされたカリスマ2人がついに決戦の舞台に立つ。くしくも同じ時期に彗星(すいせい)のごとく現れたRISEの那須川とK―1の武尊。ファン、関係者の間で対戦の機運が高まる一方で、ネックになったのが「団体の垣根」だった。

 K―1は選手と専属契約を結んでいるため、他団体のリングに上がるのは困難とされる。当時は対戦を話題にすることすらタブーとなる雰囲気も漂い、訴訟問題も起きた。しかし、那須川と武尊が互いの試合会場を訪れてアピールするなど熱意も実り、団体間の溝は埋まった。RIZINの榊原CEOも実現に奔走し中立の舞台での開催が決定。歴史は動いた。

 2015年に那須川が対戦熱望を表明して7年。誰もが夢物語だと諦めていたファン、関係者の思いの積み重ねが「希少価値」を倍増させる格好となった。格闘技界が一つになった6・19。実現だけで終わらせては、格闘技界に未来はない。リングで人生の全てを懸ける2人の願いでもある。(スポーツ部専門委員・黒田 健司郎)

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2022年6月19日のニュース