“マイクロ・タイソン”石沢、2年7カ月積み重ねたサウスポー対策で王者・谷口にリベンジへ
プロボクシング・WBO世界ミニマム級タイトルマッチ 王者・谷口 将隆((28)ワタナベ)15勝10KO3敗 《12回戦》 同級5位・石沢 開((25)M.T)10勝9KO1敗 ( 2022年4月22日 後楽園ホール )
挑戦者の石沢が14日、オンラインで取材対応した。対戦が決まってから150ラウンドを超えるスパーリングを既に終えており、あとはリミットまで5~6キロという体重調整を残すのみ。谷口には19年9月にプロ唯一の黒星を喫しており、今回が2年7カ月ぶりの再戦となる。世界初挑戦よりも「リベンジの方が大きいと思っている。悔しい思いは忘れられない」と強調した。
谷口との初戦では「サウスポーに対しての戦い方がまだ分かっていなかった」と岡田隆志トレーナー。谷口戦後の4試合は全てオーソドックスが相手だったが、試合と試合の合間には常に左構えの選手とスパーリングを重ね、ポジショニングなどサウスポー対策を練ってきたという。ジム内では、長身でリーチが長く「攻略が難しい」(同トレーナー)WBO世界フライ級王者・中谷潤人(24)らを相手にしてきた石沢は「最初はやられていたけど、少しずつ手応えがつかめてきた。(成果は)試合をやってみないと分からないが、楽しみではある」と話した。
その中谷は9日、ミドル級世界王座統一戦の村田諒太―ゴロフキンのセミファイナルに登場し、圧勝で2度目の防衛に成功。自宅で視聴したという石沢は「あんな完璧な試合をされたら凄いなと思うしかない」と言いながらも、「ジム内で(勝利の)バトンを渡してもらったので、僕も続いて勝っていければ。あんなにきれいな顔では終われないと思いますが」と意気込んだ。10勝のうち9つがKO勝ちというミニマム級では異例のパンチ力が持ち味で、岡田トレーナーがつけた愛称は「マイクロ・タイソン」。海外にもアピールできればという思いもあったそうで「名前に恥じないファイトができる選手と思う」と言う岡田トレーナーに対し、石沢も「この名前に恥じぬようなパワフルで、軽量級とは思えないような試合運びをしたいと思います」とKOでのリベンジと王座奪取を誓った。
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