井上尚弥 2年ぶり国内防衛戦へ万全仕上げ「ファンの気持ちを背負ってリングへ」試合まで残り1週間
プロボクシングWBA&IBF世界バンタム級統一王者・井上尚弥(28=大橋)が7日、横浜市の所属ジムで取材に応じ、WBA10位、IBF5位アラン・ディパエン(30=タイ)との防衛戦に向けて万全の仕上がりをアピールした。
試合まで残り1週間。すでにスパーリングなど実戦練習は終了。体重もリミット(53.5キロ)まで残り4キロを切った。1カ月前から家族と離れ、ホテル暮らしで集中して調整に取り組んできた井上は「かなり良い状態。ここ2戦、アメリカでの試合が続いたけど、日本での調整は勝手がきくし…。もう仕上がってます。このまま平常心を保つだけです」と自信たっぷりに言い切った。
圧倒的優位が予想される中、井上が心がけたのは自分の心身の状態を正確に把握することだった。「周りの評価とかファンの予想に流されるのは良くない。イメージは1ポイントも取らせない判定勝ち。その中で流れからチャンスがあれば倒す。それは誰が相手でも崩さないようにしている」と表情を引き締めた。
ひかりTVとABEMAでペイ・パー・ビュー(PPV)配信となる今回の興業は、「ホワイトパーティー」をテーマに白のドレスコードが設定されるなど、これまでのボクシング興業とは違った演出も用意されている。井上は「自分もそこは楽しみにしているし、(観客に)協力してもらえれば、すごくありがたい。自分がリングから見る景色も今までとは違うものになると思うし、その景色が自分のモチベーションにもなると思う」と歓迎した。
オミクロン株の海外での感染拡大の余波でWBA世界ミドル級スーパー王者・村田諒太(35=帝拳)とIBF同級王者ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)の王座統一戦、WBO世界スーパーフライ級王者・井岡一翔(32=志成)とIBF同級王者ジェルウィン・アンカハス(29=フィリピン)の王座統一戦が延期、中止となる中、2021年の国内ラストの世界戦となる。井上は「自分は決められた試合でやるべきことをやるだけ。そこでファンが何かを感じてくれればいい。ファンの気持ちを背負って2年ぶりに日本のリングに上がりたい」と話した。
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