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元世界王者の妹・山中菫がプロテスト合格、兄はWBOミニマム級制した竜也さん

[ 2020年7月25日 16:58 ]

プロテストに合格した山中菫(左)
Photo By スポニチ

 ボクシングの元WBO世界ミニマム級王者・山中竜也さん(25)を兄に持つ山中菫(18=真正)が25日、神戸市立中央体育館で興行前に実施されたプロテストに合格した。

 身長1メートル46は最軽量のアトム級(リミット46・2キロ)でも小柄だ。しかし夢は大きい。「お兄ちゃんを超えるつもりで、世界チャンピオンになりたい」。計2ラウンドの実技では軽快なステップからキレを感じさせるパンチを繰り出した。

 兄は18年7月のV2戦に敗れた後、硬膜下血腫が判明。23歳の若さで引退を余儀なくされた。6学年上の兄と一緒に小3からジムで汗を流した菫にとって兄の引退は衝撃で、しばらく競技から遠ざかった。「ショックだったし(ケガの)怖さもあった」。時間の経過とともに情熱が再燃し、プロになることを決意。兄をはじめ家族から「応援してもらっている」という。

 兄は現在、大阪の繁華街・北新地で飲食店を営んでいる。“激戦地”で勝負しているだけに、以前のように菫が兄とマスボクシングなど手合わせする機会はなくなった。それでも練習の動画を送信してアドバイスをもらう。このプロテストに向けても「パンチをもらわないように足を使って、頭を振って。頑張れ!」と言葉をかけられた。憧れのボクサーを尋ねられれば「兄です」と即答。その背中を追う日々が本格的に始まった。

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