BCリーグ群馬から3カ月で3選手が海外リーグに電撃移籍…「NPBへの新ルート」戦略に迫る

[ 2026年5月5日 20:05 ]

最速155キロ左腕・平元銀次郎投手(群馬球団提供)
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 ルートインBCリーグの群馬ダイヤモンドペガサスは5日、今季加入した最速155キロ左腕・平元銀次郎投手(26)が韓国プロ野球KBOのSSGランダースに移籍することを発表した。群馬は2月に右腕・長大聖投手が韓国のファームリーグに参加する蔚山ホエールズ、3月に榊原元稀投手が台湾プロ野球の楽天モンキーズに移籍しており、これで約3カ月で3人が海外移籍を果たしている。同球団の色川冬馬会長付特別補佐に平元投手の魅力、海外移籍が加速している理由を聞いた。(取材=アマチュア野球担当キャップ・柳内 遼平)

――平元投手は昨年まで社会人野球の日本通運でプレーし、今季から群馬に加入。スピード移籍が実現しました。
 「彼が韓国に行くこと自体には全く驚いていません。相応しい能力を持ってパフォーマンスを出し続けていました。むしろ、その先を考えていましたね。独立リーグよりレベルの高い韓国プロ野球で結果を出すことで、今年のNPBドラフトにつながることを想定していました。まずは第一段階という感じです」

――平元投手の武器はなんでしょうか。
 「成績を見てもらえれば一目瞭然ですが、やはり三振が取れて四球が少ないことです。これは投手として、運に左右されず自分の実力で結果を出しているという点で非常に評価できます。150キロ近い直球で空振りを奪える点が魅力。調子が良い時だと常時147~148キロくらいは出ていて、ギアを上げた時には155キロくらいまで行きます。その強い真っ直ぐがあり、スライダーやチェンジアップなど空振りを取れる変化球を持っています。先発として必要なものを備えています」

――26歳という年齢はNPB入りするには厳しいですが、韓国で実績を残すことが新たなチャンスが生まれそうですね。
 「独立リーグから韓国プロ野球にステップアップしてNPBを目指すというのは、メジャーリーグで例えるとシングルAからトリプルAに上がったようなイメージではないでしょうか。アジアにおけるメジャーがNPBだとすると、日本の独立リーグがシングルAで、韓国をトリプルAと位置づけることができます」

――独立リーグとは異なるアピールができる。
 「すごく良いことです。NPBのスカウトも、どうしても(26歳の)年齢で評価が難しくなりますが、韓国プロ野球のレベルで通用すればNPBでも即戦力を想定できる。そうなればNPBドラフトにおいて支配下指名を狙うことができる。オールドルーキーとしての新しい形としては面白いですよね」

――今季群馬から海外移籍選手は3人目。アジアプロ野球の入口として球団が機能しているように感じます。
 「以前の移籍とは少し違い、今回は“韓国を経由してNPBを目指す”という点で新しい戦略です。即戦力であることを証明するため、韓国プロ野球に挑戦させてもらえるのは大きいですし、非常にポジティブなチャレンジだと考えています」

――群馬の動きは凄くアクティブに感じます。
 「会長や現場の指導者が選手の挑戦を理解し、応援してくれているのは非常にありがたいことです。独立リーグには群馬に限らず、まだまだ韓国の代替選手やアジア枠に相応しい能力の選手がいると感じています」
 

 ≪色川氏の著書が重版≫メジャー球団・ブルワーズの国際スカウト、BCリーグ・群馬の会長付特別補佐を務める色川冬馬氏が初の著書「たったひとりの独立リーグ野球改革」を昨年10月に出版。イランやパキスタンなどの代表監督を務めた後、BCリーグ・茨城のGMとして多くの選手をNPB球団に送り出した経験などを記した著書には多くの関心が寄せられ、増刷が決定した。

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