センバツ前に一足早く“高校野球新時代”開幕 DH導入初日「守備が苦手」背番13が初打席でメモリアル弾

[ 2026年3月15日 05:30 ]

春季高校野球 東京都大会1次ブロック1回戦   海城 19-0 足立工科・大田桜台・桐ケ丘・三商・中野工科 ( 2026年3月14日    日野 )

連合チームとの試合でランニング本塁打を放った海城の「6番・DH」西川(撮影・柳内 遼平)
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 春季高校野球の東京都大会1次ブロックが14日、全国のトップを切って開幕。今春から導入された指名打者(DH)制を使った公式戦がスタートした。海城は「6番・DH」で出場した西川宙(じょう=3年)が、初回に“DH初打席”でランニング2ランを放つなど、19―0で5回コールド勝ち。全国大会では19日に開幕する第98回選抜大会(13日間、甲子園)から採用される。

 高校野球の公式戦ではこれまでなかった場内アナウンスで打席を迎えた。「6番・指名打者、西川君」。初回1死三塁。5球目を捉えた打球は、中堅手の頭を越える大飛球となった。ダイヤモンドを一周。DH導入初日の初打席を飾る“メモリアル弾”だった。

 「うれしかった。(アナウンスは)耳を傾けて聞いていた。DHとしての緊張もあったので、初打席で打てて良かったです」

 DHが生み出したチャンス、そして生まれた一発だった。背番号13の左打者は「守備が苦手」な控え一塁手。だが、今春から導入されたDHでスタメンに名を連ねた。後攻だった初回は守備に就かない代わりに「体が温まっていなかったので準備をしていた」とバットを振った。直後の打席は準備万端で結果を残し「守って、打つだと考えが半分になる。打者としてだけの準備が長いので打ちやすい」と新制度の利点を証言した。

 100年超の歴史を持つ高校野球はDH制を採用しない「9人野球」を貫いてきたが、(1)部員数減少の中で新たな活躍の機会創出、(2)投手の健康対策、を主な目的に今春から導入。19日開幕の選抜では初めて甲子園大会で実施される。

 守備に課題を持ちながらも公式戦出場の機会を得た西川は「守備が苦手な僕にとって良い制度」と感謝。投手に専念できた海城の2投手は、無失点リレーで試合を締めた。梶徹監督は「投手の仕事に集中してほしかった。投手の疲労軽減が本来の趣旨なのでそこはプラスになる」と歓迎。歴史的な制度導入による高校野球の新時代がスタートした。(柳内 遼平)

 《対戦相手は採用せず》足立工科・大田桜台・桐ケ丘・三商・中野工科はスタメンの他にも4人の控え選手がいたが、DH制を採用せず戦った。渡辺謙介(2年)は「4番・投手」で出場。三商の幕田一也監督は「うちはバッティングの良い子が投手にいる。(DHを使わず)しっかり守ってのリズムで打ちにいくのがウチのスタイルです」と語った。
 

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