前倒し対応が奏功 情勢緊迫の中でもブルワーズのチョウリオらベネズエラ人選手の大半がキャンプ合流

[ 2026年2月14日 09:18 ]

ブルワーズのチョウリオ(AP)
Photo By AP

 米国が1月3日、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領と妻を拘束するため軍事作戦を実施したことを受け、メジャーリーグ30球団の幹部は早い段階で共通の方針を固めた。所属するベネズエラ人選手を、できる限り早く米国へ移動させるという判断が奏功したと13日(日本時間14日)、スポーツ専門局「ESPN」電子版が報じた。

 ブルワーズのジャクソン・チョウリオ外野手は、米国が軍事作戦を開始した時点で、ベネズエラ国内のウインターリーグでプレーしていた。本人はシーズン終了まで残る意向だったが、球団関係者が米国行きを強く勧めている。この前倒しの対応が功を奏し、スプリングトレーニング開始を前に、ほとんどの選手が無事に米国入りを果たしている。複数の選手代理人によれば、「球団は『とにかく早く米国に来させよう』という姿勢に切り替えた。その結果、多くの選手が例年よりかなり早い時期から米国に滞在している」という。

 米国市民権や永住権を持たないベネズエラ人選手は、シーズンを戦うためにP-1Aビザの取得が必要となる。首都カラカスの米国大使館が2019年から閉鎖されているため、通常はコロンビアやドミニカ共和国でビザを取得してから入国するが、米国が移民政策の取り締まりを強化している影響で、例年より手続きに時間がかかるケースもあった。

 それでも各球団は状況を見越し、異例とも言えるほど早い段階からビザ取得手続きを開始。ある代理人は「12月にビザの話を進める球団など、これまでなかった。しかも素行に問題のない選手だ。それだけ今回は対応を急いだということ」と語る。30球団の全体練習開始を前に、キャンプ地入りが遅れている選手はごくわずかで、現時点で報告されているのは2人のみ。大半のベネズエラ出身選手は予定通り合流できており、最悪の事態は回避された形だ。球団関係者の一人は「安全面と手続きの不確実性を考えれば、早めに動いた判断は正しかった」と話しており、今回の対応は、国際情勢の不安定化が進む中での危機管理の成功例と受け止められている。

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