【選抜21世紀枠】名取北 楽天・岸の母校が東北の「勇気の象徴に」

[ 2025年12月13日 05:00 ]

21世紀枠9地区に推薦され笑顔の名取北ナイン(撮影・小林伊織)
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 日本高野連は12日、第98回選抜高校野球大会(来年3月19日から13日間、甲子園)の21世紀枠候補9校を発表した。東北地区では今秋の宮城県大会で3位に入り、創部46年目で東北大会に初出場した名取北(宮城)が選出された。21世紀枠2校を含む出場32校は、来年1月30日の選考委員会で決定する。

 気温3度。雪花が散る中、名取北の部員はいつもと変わらず、淡々と練習をこなした。21世紀枠の候補9校入りの発表を聞いたエース左腕・五十嵐朔(さく、2年)は「まだ通過点。これからもっとやらないといけない気持ちがある」と表情を引き締めた。

 同校OBにはプロ通算170勝の岸(現楽天)がいる。五十嵐は「制球力が良く調子の波がないところが参考になる」と手本にしている偉大な先輩だ。今秋の宮城県大会では持ち前の制球力を武器に3位躍進に導いた。東北大会1回戦では鶴岡東(山形)に1―3の惜敗でも、相手を2本上回る7安打などで意地を見せた。

 成績だけでなく、地域への貢献も高く評価された。11年3月の東日本大震災で名取市は1000人近い人が亡くなるなど甚大な被害を受けた。その後、学校では野球部を含めた多くの生徒が海岸防災林の再生プロジェクトに参加し、復興に関わってきた。

 今月8日に発生した青森県東方沖の地震では震度3を観測し、現在も予断を許さない状況が続く。来年は東日本大震災からちょうど15年。五十嵐は「当時の記憶は正直ないです。でも、プレーで勇気を届けたい。(復興に向けて)頑張っている方がたくさんいる。その頑張りを知ってもらうことが重要。その一員になれたら、凄くいい」とうなずいた。選出されれば、春夏通じて初の甲子園出場。聖地から日本中を勇気づけるプレーを見せる。(小林 伊織)

 ▽21世紀枠 甲子園への出場機会を広げるために01年の第73回選抜大会から導入。練習環境などのハンデ克服や地域貢献など戦力以外の要素も加味する。秋季都道府県大会16強(加盟129校以上の場合は32強)以上を条件に、全国9地区から1校ずつ候補として推薦し、2校が甲子園に出場。08~23年は3校(13、21年は4校)が出ていたが24年から再び2校となった。最高成績は01年宜野座(沖縄)と09年利府(宮城)の4強。

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