内川聖一氏が感謝、感謝…最大の恩師である名伯楽は声がけが超絶妙「僕のテンション上げてくれる」

[ 2025年12月6日 18:40 ]

2010年、本拠最終戦セレモニーを終えファンの声援に応える横浜時代の内川(手前中央)と恩師の杉村繁打撃コーチ
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 元プロ野球選手の内川聖一氏(43)が6日放送のニッポン放送「ショウアップナイター60周年 名球会ラジオ」(土曜後5・20)にゲスト出演。恩師である名伯楽の指導と絶妙な声かけに改めて感謝した。

 内川氏は大分工から2000年ドラフト1位で横浜(現DeNA)入りし、ソフトバンク、ヤクルトなどでもプレー。NPB通算2186安打を放ち、史上2人目のセ・パ両リーグ首位打者に輝いた。

 プロ8年目の2008年に初めて首位打者のタイトルを獲得した打率.378は現在も右打者の史上最高打率となっているが、過去7年間はレギュラー選手ではなかった。

 もう後がないかも…。覚悟していた2008年、目の前に現れたのが杉村繁打撃コーチ。現在68歳で、今季までヤクルトで打撃コーチを務めていた。杉村コーチは横浜入りする前年の2007年まではヤクルト打撃コーチとして青木宣親らを指導し、2013年に再びヤクルトに復帰してからは山田哲人、村上宗隆らを育成。球界屈指の名伯楽として知られる。

 内川氏はこれまで何度も恩師として杉村氏の名前を挙げているが、改めて2008年の出会いを語った。最初に声をかけられたのが「内川、お前はどういうバッターになりたいんだ。何が得意で、何が不得意か教えてくれ」というもの。

 これに内川氏は「ポイント前にして強い打球を打てるのが僕は特徴だと思ってます」と答えたが、杉村コーチの反応は“ヤクルトはお前をそう見てないぞ”。「自分が長所だと思ってやってきたことが相手からすると、それが一番アウトになりやすい形だった」。そして、「90度のフェアグラウンドでどこに飛んでいってもヒットはヒットだろう?」「今までは前で打っていたところをボールを引き付けて打ってみないか?」と言われて全面的に打撃を改造。今までやってきたことの正反対のことをし、それがレギュラー獲得から一気に首位打者&右打者最高打率までつながった。

 長いシーズンの中ではもちろん調子がいい時も悪い時もある。だが、杉村コーチは選手への声がけのタイミングとその中身が実に絶妙。終盤に疲労から練習量が落ちてきたところでは「どうすんだ?お前。ここでやめたら人生変わらんぞ?」と明るく言ってパワーをくれる。

 また、前年まで7年間レギュラーですらなかった内川が2008年に首位打者争いをしていた相手は同じく杉村コーチの教え子であるヤクルト・青木。球宴前に一度青木に打率で抜かれたが、青木は夏に北京五輪出場を控えていた。

 ここで杉村コーチは「おい、抜かれてこのまま終わったら一緒だぞ今までと。青木がいないところでもう一回頑張ろうや!」と一言。青木が五輪を終えて戻ってきた1カ月後には内川が抜き返しており、「お前どんだけ打っとんや!」と当の青木に驚かれたという。

 「あの瞬間はちょっとうれしかったですね」と希代のヒットメーカー同士のハイレベルな戦いを懐かしそうに回想する内川氏。「青木さんから見ても“お前、どんだけ打っとんや!”って思ってもらえた。凄いうれしかったのを覚えてますね」と話した。

 ポイント、ポイントで的確な声がけをし、選手のやる気を引き出してくれた杉村コーチ。

 技術指導はもちろん、明るい人柄で誰からも愛される名伯楽について内川氏は「本当にキツくなってきた時にかけてもらう言葉が凄く大きくて。ティーバッティングで(ボールを)上げながらですよ?“ほら!ここで打ってみろ!大分の父ちゃん、母ちゃん喜ぶぞ!”とか。“打ってみろ!来年WBC選ばれて、オフの契約更改も楽しみだぞ!”とか。いろんな言葉で僕のテンション上げてくれるんですよ」とうれしそうな声で感謝、感謝の内川氏。恩師の言葉通り、WBCには3度も出場したのだった。

 

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