ドラフト目玉 世代最強スラッガー創価大・立石の飛距離の秘密 大谷翔平の元トレーナー白水氏が分析

[ 2025年10月22日 05:15 ]

笑顔でポーズをとる創価大・立石正広(撮影・河野 光希)
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 世代最強スラッガーの秘密に迫る――。23日に行われるドラフト会議で1位指名の競合が必至の創価大・立石正広内野手(4年)。13日には広島が12球団最速で1位指名を明言した。リーグ通算15本塁打の右の長距離砲の魅力は?日本ハム時代にドジャース・大谷、パドレス・ダルビッシュらのトレーナーを務めた白水(しろず)直樹氏(46)が代表取締役を務める都内の施設で、練習に独占密着した。(取材・構成=小林 伊織)

 身長1メートル80ながら飛距離は世代屈指。今春のリーグ戦では4戦連発の離れ業を披露し連盟記録に並ぶ5本塁打を放った。そんな立石はなぜ本塁打を量産できるのか――。2年冬から指導を続ける白水氏とのトレーニングに密着し、その秘訣(ひけつ)を探った。

 白水氏が特長として挙げたのが関節周りの柔らかさだ。股関節、肩甲骨、胸郭周りの柔軟性が高く「柔らかさを使いこなすことができるので力をバットに伝えることができる」と打撃を分析。バットを操るハンドワークが上手な点からNPB通算309本塁打を放った同じ右の長距離砲・中田翔を引き合いに出した。さらに、その柔らかさを硬く使えることも特長の一つ。「ただ柔らかいだけの選手もいる。だけど柔らかさを硬く使えることが重要」と白水氏。柔軟性の中で一点に鋼のようにパワーを全て伝えられる能力を併せ持っているといい、ドジャース・大谷と共通すると明かした。

 母は元バレーボール選手で92年バルセロナ五輪日本代表の郁代さん。その能力を受け継いだ数値がある。一定の高さの台から下りて着地と同時に跳び上がった跳躍高と、接地時間から割り出すのが「DJ RSI」。“バネ”の強さを示す数値で、立石はプロ野球選手の平均2・13を大きく上回る2・83を記録。白水氏は「この施設にプロの選手も来ているが、トップの数値」と身体能力の高さを認めた。同施設の大森達也ヘッドトレーナーも「こんな数値は見たことなかった」と驚くほど。立石も「母のおかげですかね」と口にしたという天性のバネがパワーの源となっている。

 取材日は白水氏と打撃フォームの確認を念入りに行っていた。立石は「一番は打撃が変わった。自分がやりたい動きと実際にやっている動きのギャップがあった。そこを徐々に修正することができている。まだ現在進行形ですけど少しずつ良くなれば」と自分に合った打撃フォームを二人三脚で模索している。

 運命のドラフトはあす23日。「(プロの)スタート地点に立ちたいと思って大学4年間やってきた。それからのことは選んでいただいてから考えたい」と静かにその時を待っている。

 ≪“運命の日”を「静かに待つ」≫立石は20日に東京新大学の秋季リーグ戦最終戦が終了。2位となり、明治神宮大会出場を懸けて11月2日から関東地区大学野球選手権に臨むことが決まり「4年生と長くできることが一番うれしい」と喜んだ。ドラフト会議に向けては「もうアピールする場所はないので静かに待ちます」と話していた。

 【取材後記】取材時は右足首じん帯損傷から復帰を目指す、リハビリの時期だった。つらい時間のはずだったが、笑顔で密着取材を快諾してくれた。

 リハビリ期間は自由時間が多く、ドジャース・大谷ら一流選手の打撃をYouTubeで視聴。そこで感じた疑問を「なぜ?どうして?」と白水氏に投げかけ、意図を明確にし、自分に最適かどうかを見極めた上で吸収していった。現状に満足せず、決めたことをやり抜き、高みを目指す姿に白水氏は大谷を重ねた。

 故障の影響もあり今秋のリーグ戦は思うようなプレーができなかった。それでも9月28日の杏林大戦で復帰後初本塁打を放つなど、実力は示した。逸材のトレーニングを目の当たりにした貴重な機会。プロ入り後が楽しみになった。(アマチュア野球担当・小林 伊織)

 ◇立石 正広(たていし・まさひろ)2003年(平15)11月1日生まれ、山口県防府市出身の21歳。小1から野球を始め、高川学園中では高川学園リトルシニアでプレー。高川学園では1年春の中国大会からベンチ入り。3年夏の甲子園では1回戦の小松大谷戦で2ランなど、高校通算10本塁打。創価大では1年春からベンチ入り。3、4年で大学日本代表。好きな選手はドジャースの大谷。好きな歌手はあいみょん、TWICE。1メートル80、86キロ。右投げ右打ち。

 ◇白水 直樹(しろず・なおき)1979年(昭54)2月5日生まれ、札幌市出身の46歳。駒大岩見沢3年春に甲子園出場。駒大を経て、筑波大大学院修了。04~10、14~17年に日本ハムでコンディショニング担当を務め、ダルビッシュや大谷のトレーニングをサポート。19~20年は巨人トレーニングコーチ。22年に都内にパーソナルジム「PROGRESS Sports Performance Lab.」をオープン。

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