阪神 “外れ1位”払拭 阪神・伊原陵人の貢献度は絶大

[ 2025年9月29日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神2-4中日 ( 2025年9月28日    甲子園 )

<神・中25>阪神先発の伊原(撮影・北條 貴史)
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 【畑野理之の談々畑】伊原陵人の6勝目は直前で消えたが、中日・金丸夢斗もそれ以上に素晴らしく両雄の投げ合いは見応え十分だった。8月7日の初対決では伊原が4回5失点で敗戦投手。2度目のこの日は6回2死三塁の攻撃で代打を送られて先にマウンドを降りたが、自身の代打のラモン・ヘルナンデスが勝ち越しの右前適時打を放ち、白星の権利を持って6回1失点で降板。金丸は7回2失点も、味方の拙守もあり自責1。意地がぶつかり合った今回は両者互角、決着つかずで引き分けだと思う。

 およそ1年前の10月24日のドラフト当日、私は京都府内にある社会人野球のNTT西日本のチーム施設にいた。阪神が1位で金丸を指名して4球団競合のクジを外し、“外れ1位”で指名した伊原を取材した。その時も、そして以来1年間、両選手が互いについて話しているのを聞いた記憶はない。無視を決め込んでいることが逆に強烈に意識しあっているんだなと思ってしまう。

 この日は藤川球児監督がマッチアップした。「向こうが金丸投手で来るなら、うちは伊原でいこうと思っている」。ドラフト1位対決をあえてあおり、「1年間頑張り続けた新人選手は伊原が1番じゃないかな。リーグ優勝に導いた伊原がふさわしいと思っている」とまで言い切った。9月はリリーフだった伊原に先発機会を与え、新人王獲得を後押し。この日の登板後も「新人の全選手の中で1番だったと思う」と猛プッシュしていた。

 “外れ1位”という呼び方の是非がよく議論される。マイナスのイメージが強く、私もやっぱり違和感がある。どう表現するのが適当なのか…。しかし伊原が決して“外れ”だったとは思わないし、近年でも18年の近本光司が抽選を2度外した「外れ外れ1位」だが、今は誰も外れの外れだったなんて思っていない。

 過去の新人王と比較すると、伊原の5勝7敗は確かに物足りない数字かもしれないが、1年間走りきった上でのリーグ優勝したチームへの貢献度は、セの6球団では誰にも負けていないと思う。決して外れでないことだけは証明した。

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