阪神・佐藤輝明の進化 打撃が先か、守備が先かではない…関本氏プロ19年の経験則に納得

[ 2025年9月16日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神6―2中日 ( 2025年9月15日    甲子園 )

<神・中>6回、三ゴロを処理する佐藤輝
Photo By スポニチ

 【畑野理之の談々畑】30年以上も前、私がまだ小学生の頃、アニメの「一休さん」をテレビで見ていたら、ニワトリが先かタマゴが先かというテーマの回があった。将軍・足利義満からそのお題を突きつけられた一休さんは自分がタマゴを温めたもののヒナはかえらず、何日もたった頃にイライラした将軍様から「そんなことをしてどうする。タマゴをかえせるのはニワトリだけ」と言われ、その瞬間に一休さんはようやく「じゃあニワトリが先ですね」と答えた。たぶん、こんな結論だったと思う。大人になった今ではもう、一休さんは別に生物学や進化論を言ったのではなく、あくまで頓知で難題を解決したのだと理解している。

 今、これとよく似た感じで、いい意味でモヤモヤさせてくれているのが佐藤輝明だ。この日の中日戦でも3回に37号2ランを右中間へ、5回にも2打席連発となる38号2ランを左翼ポール際へ。初回も中堅左のフェンス直撃の先制二塁打を放ち5打点を加えた打点は96になった。「40発・100打点」も、いよいよ確実だろう。

 守備でも4回と6回に2つの三ゴロ併殺を完成させるなど今季は安定感がある。6日の広島戦では9回にエレフリス・モンテロの三邪飛をフェンス際でスライディングキャッチして、優勝マジックを1に加速させた。11日のDeNA戦でも初回に筒香嘉智の三飛を後ろ向きにキャッチして大竹耕太郎の完封に貢献。好守も連発している。

 果たして佐藤輝は守備が良くなったから打撃に好影響を及ぼしているのか、それともその逆で打撃が好調だから守備に直結しているのか…。興味津々なのだが、素人の自分には答えがわからない。私の頭の中では勝手に侃々諤々(かんかんがくがく)だった。

 この日、ラジオの解説で甲子園に来ていた関本賢太郎氏が、すっきりさせてくれた。「そのどちらでもないと思いますよ。打撃は打撃でフォームを変えたり相手投手を研究したりして進化しているし、守備は守備で毎日練習して上手になっている。それぞれが成長していて、まあ気分がいいとか、コンディションがという部分では相乗効果はあると思いますが、技術的な進歩は別物です」。打撃が先か、守備が先か―。そのどちらかではなく両方だという、頓知ではない、プロ19年の経験則に納得させられた。

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

野球の2025年9月16日のニュース