【高校野球】広陵が再出発 松本健吾監督「愛される野球部に。より一層その思いを強くした」

[ 2025年8月31日 05:00 ]

高校野球広島秋季大会地区予選2回戦   広陵23―0油木 ( 2025年8月30日    広陵G )

秋初戦を5回コールド勝利とし、整列する広陵の選手たち(奥)(撮影・河合 洋介)
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 広島大会では地区予選が行われ、広陵が油木との2回戦を23―0の5回コールドで制して新チーム初戦を白星で飾った。今夏の甲子園大会途中に出場を辞退し、選抜大会2度の優勝に導いた中井哲之前監督(63)が退任。第三者委員会の設置が決まるなど、不祥事に揺れる中、同校OBでコーチだった松本健吾監督(34)率いる新体制の下、甲子園春夏通算80勝を誇る名門が再出発した。

 部内暴力の喧騒が収まる気配が見えないまま、来春選抜を懸けた戦いが始まった。広陵の練習場で行われた秋季大会初戦。学校敷地内であることから来場は保護者や報道関係者に限られて混乱もなく、選手たちは目の前の試合に集中できる環境だった。初回に2ランを含む3安打8得点で先制するなど計23得点で5回コールド勝利。主将の曽根丈一郎(2年)は「1番・二塁」で4安打の固め打ちでけん引し、「特別な緊張はなく、いい緊張感を持って試合に臨めました」と振り返った。

 SNS上で告発された部内暴力の2事案は、甲子園大会中の出場辞退、中井前監督の退任をはじめ、社会問題にまで発展した。名将として知られた前監督の後任として34歳の若さで就任した松本新監督は、全部員に繰り返し伝えてきたという。「誰からも応援してもらえるようなチームになろう」。今夏の甲子園に背番号4で出場した曽根は「プレーで全員を引っ張る」と決意し主将に立候補した。

 報道関係者は地区予選では異例といえる20社30人以上が集まったように、いまだ社会の関心は高い。監督、部長、主将の3人の取材対応では、県高野連が「試合に関する質問に限る」と何度も注意喚起。新チームの取り組みについての質問まで遮られるなど、厳戒態勢の中で約20分間の取材が進められた。

 チーム内での新たな規則や寮環境の改善などについて同監督は「特には(ない)」と明かしたように、再出発への道のりは始まったばかりといえる。松本監督は「以前から、どなたからも愛される野球部になろうと思いはあったが、より一層その思いを強くした」と言葉に力を込め、曽根主将は「日本一を目標にやっていきたい」と決意新た。新チーム始動後も、名門の歩みに高い注目が集まっている。 (河合 洋介)

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