就任1年目のオイシックス・武田監督 グラウンド内外でフル回転!巻き返しを目指すシーズン後半戦へ

[ 2025年7月24日 05:15 ]

動物の覆面姿でファンの撮影に応じるオイシックス・武田監督
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 イースタン・リーグ参加2年目のオイシックス新潟アルビレックスBCが、13日まで行われたシーズン前半戦を29勝48敗の7位で終えた。就任1年目で日本ハムで技巧派左腕として通算82勝を挙げた武田勝監督兼投手コーチ(47)はコーチ陣やスタッフの負担を減らすために連日のように打撃投手を務め、ファンサービスを行うなどグラウンド内外で奮闘。若手の成長など手応えも多く、26日から始まる後半戦で巻き返しを狙う。

 こんな監督、見たことがない。選手たちが試合前の練習でアップを始めると、おもむろにマウンドに行き、ネットの設置や練習球の準備に取り掛かる。NPBの球団であれば、裏方や球場のスタッフが行うような作業だ。そのまま打撃投手を務め、300球以上を投球。武田監督は「普通です。5連投もざらですから」と涼しい顔で言う。

 イースタン・リーグ参加1年目だった昨季は41勝79敗6分けで最下位。7位・楽天と14ゲーム差の大敗だった。そんなチームを託された就任1年目。勝利を目指し、同時にNPB球団からドラフト指名されるような選手を育成し、さらに本拠とする新潟県民に愛されるチームをつくる。その3つの目的を達成するため、身を削っている。

 日々、手応えを感じている。借金19での折り返しとなったが、昨季のような大敗は減った。投手では能登がリーグトップの9勝を挙げ、守護神を務める上村も成長。野手では知念、大川らが順調に成長曲線を描く。前半戦最後の西武3連戦は3連敗を喫したが、初戦こそ4―8も、その後は5―8、1―2の接戦。武田監督も「後半戦、一つでも順位を上げるため、課題をつぶしながらやっていきたい」と前を向く。

 課題は明白だ。265得点はリーグ7位と好機でのあと一本もテーマとなるが、394失点と90失策はリーグワースト。今季のチームスローガンを自身の名前である「勝」として「1点を大事にする野球」を掲げた指揮官にとっては、早急に対応しなければならない課題と言える。当面の目標は「去年のチーム(勝ち数)を超える」(武田監督)こと。41勝まであと12勝で、そこからさらに白星を積み重ねて来季以降につなげるつもりだ。

 かぶり物姿でのファンのお見送りなど、武田監督は率先してファンサービスも行う。13日の西武戦(みどりと森)後には動物の覆面姿でお見送り。シュールな姿で気軽に写真撮影やサインに応じ、周囲の笑いも誘っていた。

 武田監督は言う。「自分が打撃投手をすることで少しでも他のコーチの負担が減り、選手を指導する時間が増えてくれれば。体も大丈夫。自分のために投げるなら疲れるけど、人のためなら全く疲れないですから」。もう一度、言う。こんな監督、見たことがない。(山田 忠範)

 ◇武田 勝(たけだ・まさる)1978年(昭53)7月10日生まれ、愛知県出身の47歳。関東第一、立正大、シダックスを経て05年大学生・社会人ドラフト4巡目で日本ハム入団。09年から4年連続2桁勝利を挙げるなど通算244試合に登板して82勝61敗1セーブ。現役引退翌年の17年以降は指導者としてBC石川や日本ハムに所属。昨年からオイシックスで投手コーチで、今年から監督兼投手コーチ。1メートル76、73キロ。左投げ左打ち。

 ≪辻本部長「ありがたいです」≫2月に静岡県内で行われた春季キャンプ期間はもちろん、シーズン開幕後は春先の寒さ、7月に入ってからは連日の猛暑も関係なく打撃投手を務めている武田監督について、辻和宏球団本部長は「特にうちは専属の打撃投手がいない中、本当に助かっています」と感謝する。試合後のお見送りなど、積極的にファンサービスを行う姿勢についても「選手にもいい影響を与えてくれている。ありがたいです」と語った。

 ≪黒羽根コーチ願う「人間としても成長」≫武田監督と同様に今季加入した黒羽根バッテリーコーチは「負けても内容のある試合が多い。まずは去年の勝利数である41を目指し、そこから白星を積み上げていければ」と見据える。DeNAや日本ハムでプレー経験のある同コーチはバッテリーだけでなく内野手や外野手とも対話。願うのはプレーだけでなく人間的な成長で「陰で努力できる人間は伸びる。いつかは野球をやめる日が来るし、人間としても成長してほしい」と語った。

 ≪能登、知念、大川ら若手躍進 ベテランが手本に≫投手で最も躍進したのは能登だ。リーグトップを独走する9勝をマークして、20日には香川・丸亀で行われたフレッシュ球宴にも参加した。野手では中軸を担う知念、大川らが今秋ドラフトへ向けてアピールを続ける。チームには元阪神の高山ら、NPBでも実績のある選手が在籍し、発展途上の若手の手本となっている。日本ハムなどで活躍した陽岱鋼も試合前に若手に走塁指導を行うなど、プレー以外でもチームに貢献している。

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