【筑後鷹】ドラフト5位新人・石見颯真 高卒1年目から「1軍」目指す「優勝決定後の…」

[ 2025年7月15日 06:00 ]

ソフトバンクの石見
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 ソフトバンクのドラフト5位新人・石見颯真内野手は、まだあどけなさが残る19歳。周りを癒やす笑顔が魅力だが、野球に対する思いは熱い。愛知・愛工大名電では2年途中まで外野手だったが、ドラフトで指名される可能性を高めようと志願して内野へコンバートし、見事に指名をつかみ取った。人知れず努力する背景には「敬語で話す」という父親の存在もあった。

 石見は愛工大名電で外野手として1、2年時には夏の甲子園で左翼を守った。しかし23年のドラフト会議を見て「高卒での支配下指名外野手は、1人だけ。指名を獲りにいくなら、内野だ」と考え、2年冬に遊撃手へのコンバートを申し出た。最初は捕球に苦戦したが、今では「ボールに関わっている時間が長くて楽しい」と、やりがいを感じている。今季2軍戦に30試合出場し、そのうち20試合は三塁を守っている。二塁、遊撃も合わせて188イニングに出場して失策は3と内野が板についてきた。

 ドラフトでは指名された“タイミング”に驚いたという。「ソフトバンクは、既に内野手の庄子さんが(2位で)指名されていて、4位で(同じく内野手の)宇野が呼ばれていた。“もうないな”と思って見ていたら、急に呼ばれた。うれしさより驚きすぎて、汗が一気にバァーって出てきた」

 待機していた会場には部員の家族も含めて約100人がおり、その中には野球を熱心に教えてくれた父・純一さんもいた。「指名後“おめでとう”と言われ、それが一番印象的。10分くらい話したけど他は何も覚えていない」

 純一さんは小学校時代に在籍したチームの監督だった。中学に進んでも父の指導を受けるため、平日練習のないチームを選んだ。昔から厳しく、野球の時の会話は敬語。そんな父と握手を交わしたのはドラフト指名後が初めてだった。その握手の意味を「小さい時はお父さんも仕事の後に時間を割いて練習に付き合ってくれていた。あの時にやって良かったと思ってくれたんじゃないかな」と考えている。

 プロ野球人生が始まり、春季キャンプ中には1軍の練習試合に呼ばれ、ルーキーながら適時三塁打を含む2安打2打点の大活躍を見せた。現在はファームでじっくり力を付けている。憧れの近藤がリハビリ組で調整していた時期には時間をともにすることができた。「コーチと一緒にコン(近藤)さんの所に行って、めちゃくちゃ緊張しながら“教えてください”と伝えた。実際にやって見せてくれて、自分は見ておいて。球の待ち方など優しく教えてくれた」。この時間で憧れの気持ちはより一層大きくなった。

 今季の目標は「優勝決定後の消化試合で1軍に行かせてもらう機会ができたら」と貪欲だ。2軍で実績を着実に積み重ね、新たな夢をかなえてみせる。 (昼間 里紗)

 ◇石見 颯真(いしみ・そうま)2006年(平18)6月10日生まれ、滋賀県守山市出身の19歳。小学3年時に軟式野球を始め、中学から硬式。愛工大名電では1年夏からレギュラーで活躍し、甲子園には1、2年夏、3年春と計3度出場。2年冬に志願して外野から内野へコンバートし、3年の選抜には遊撃手として出場。1メートル76、74キロ。右投げ左打ち。

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