ヤクルト・ドラ1中村優 5回無失点でプロ初勝利「ピンチも楽しみたい」と満塁斬り

[ 2025年7月4日 05:30 ]

セ・リーグ   ヤクルト5―0広島 ( 2025年7月3日    マツダ )

<広・ヤ>高津監督と笑顔でタッチする初勝利の中村優(撮影・岸 良祐)
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 1―0の5回2死満塁。ヤクルトのドラフト1位・中村優は、絶体絶命の場面でも笑みを浮かべていた。「ピンチも楽しみたいと思った」。4番・ファビアンをスライダーで捕邪飛。プロ2度目の登板は5回まで毎回の7安打を浴びながら無失点でしのぎ、プロ初勝利を手にした。

 「粘り強く投げられた。5回は絶対に投げきりたかった。本当にうれしい。ホッとしている」。即戦力の期待も、下半身を痛めて1月の新人合同自主トレから出遅れた。春季キャンプ、開幕後も2軍。そこで石川や小川ら先輩から「一番は楽しくやること」と助言された。だからピンチこそ胸が躍る。3回2死一、二塁では「自分のボールを信じた」と、149キロ直球でファビアンのバットをへし折って中飛。持ち味の強心臓を随所で見せるなど最速150キロの直球にスライダー、フォークを交えて粘った。

 「高校の時はプロの夢はなかった。1勝できて非現実的で…」。地元の農業振興が夢で公務員志望。諫早農(長崎)の農業土木科では、国家資格の測量士補や危険物取扱者乙種1~6など12の資格を取得した。やり始めたらとことん突き詰める性格は野球にも生きる。元ロッテの愛知工大・平井光親監督に誘われて進学。最速160キロの剛腕に成長した。

 「優斗」の名前の由来は「優しい人」だが、自信に満ちた面構えは「プロ」そのものだ。観戦した両親の前でウイニングボールをつかみ「両親にあげたい。何不自由なく小さい頃から野球をやらせてもらって今がある」。鬼門マツダでは今季6試合目の初勝利で、3連敗から脱出。低迷するチームに頼もしい新星が現れた。(鈴木 勝巳)

 ◇中村 優斗(なかむら・ゆうと)2003年(平15)2月8日生まれ、長崎県出身の22歳。小2の時に長田ジュニアクラブで野球を始め、長田中では軟式野球。諫早農では甲子園出場なし。愛知工大では3年春から3季連続でリーグ最多奪三振。4年時には日本代表入りし、欧州代表戦で1回無失点の好投。4年秋のリーグで最速160キロをマークした。24年ドラフト1位でヤクルト入団。1メートル76、86キロ。右投げ左打ち。

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