日本ハム異例の本拠地開幕セレモニー 担当者が明かすリスペクトにあふれた「王者VS挑戦者」演出の舞台裏

[ 2025年4月4日 07:15 ]

1日、日本ハムのホーム開幕戦で行われたオープニングセレモニー
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 こんなの、見たことがなかった。1日に行われた、日本ハムの本拠地開幕セレモニーが話題を呼んだ。大迫力の映像演出に加え、昨季のリーグ王者でライバル球団・ソフトバンクの選手のインタビュー映像を流すなど、異例の“おもてなし演出”もなされたからだ。演出を担当した球団職員の日高良介さん(46)は「せっかくの昨年の優勝チームのホークスとのマッチアップだったので、ファイターズファンの方だけでなく、全てのファンの方に楽しんでもらえるようにしたかった」と明かした。

 球場の大型ビションでは柳田悠岐外野手(36)と周東佑京内野手(29)のインタビュー映像を放映。さらに、先発メンバーは日本ハム側と同様に、バックスクリーンから光に照らされ、小久保裕紀監督(53)とともに派手に登場した。YouTubeに公開された動画のコメント欄には「ソフトバンクへのリスペクトも凄い」「この絶対王者VS挑戦者という構図の演出がたまらん」などと評価する声が多数上がった。

 昨年のシーズン終了から早くもこのセレモニーの構想を練ってきたといい、周東と柳田のインタビューについては、日高さんら演出チームがソフトバンク側に打診。快諾されると、2月に春季キャンプ地の宮崎まで出向いて撮影した。2人はカメラをにらみつけるようにクールな表情を見せ、試合前の盛り上げに一役買った。

 日本ハムのスタメン紹介の際には、万波中正外野手(24)や野村佑希内野手(24)らがカメラを前にポーズを取り、ファンを沸かせた。日高さんは、選手にはアドリブでポーズをお願いしたといい「新庄監督がファンを大事にする方だからかもしれないですけど、選手たちがあの演出を感じてくれて、“ファンのために”という思いでやってくれたので、感謝しかないです」と振り返る。「凄くかっこよかった」と伝えると、「うちのチームは選手がかっこいいですから」。いたずらっぽくも、ちょっと自慢げに笑った。

 プロ野球の開幕戦では通例の始球式もなく、両チームの“激突”をより強調してファンを楽しませた演出に、新庄剛志監督(53)も「プロ野球のことはいつも考えてます。何を言われようが、プロ野球のためになることはやっていきます」と受け止めた。また、ソフトバンク側の評判も良かったことを伝え聞くと、「うれしい。ファイターズが先頭切って、まねされるようなチームでありたいし、相手チームを常に尊敬する気持ちを持って正々堂々と戦うチームになってくれたらいい」と語った。

 エスコンフィールド自慢の照明と大型ビジョンを駆使した、まるで映画を見ているようなセレモニー。日高さんは「去年からエスコンの演出のテーマを“Baseball is cool”としています。野球はかっこいいんだよ、というそのコンセプトに沿った演出をしようと話をしていた」。常識を覆してきた新庄監督が率いる球団は、裏で支えるスタッフも常識にとらわれない。その姿勢が、エンターテインメント性あふれる異例のセレモニーを生んだ。(記者コラム・田中 健人)

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