阪神・球児監督 忘れられない1勝 対話力で意見吸い上げチームの心つかむ「結束力がまた高まった」

[ 2025年3月29日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4ー0広島 ( 2025年3月28日    マツダ )

<広・神> 岩崎(右)からウイニングボールを受け取る阪神・藤川監督(撮影・大森 寛明)
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 最後の最後に、阪神・藤川監督流の采配が出た。4点差の9回2死で、完封目前の村上を代えた。一、三塁のピンチに加え、昨季24打数10安打で.417と打たれた秋山を打席に迎えた。球数も135球に達していた。点を取られてからではなく、その前に代えた。

 「開幕戦なので最後の1アウト、2アウトがもの凄く難しい。球数は多いし。後ろにたくさんピッチャーがいますから。(交代の迷いは)全然ないです」

 送り出した岩崎が三振を奪ってゲームセット。村上は無失点で、守護神にはセーブも付いた。ウイニングボールは村上から渡された。リレーでの零封に導き、「チームにとって非常に大きな1勝。結束力がまた高まったと思う」と喜んだ。

 初陣でつかんだ監督初勝利は、乗せ上手な手腕のたまものだ。前日の会見でキーマンに指名した佐藤輝が初回に決勝2ラン。先発の村上には昨年11月に早々と開幕投手を伝え、長い時間をかけて気持ちとコンディションをつくらせた。選手心理を読み切った上で導き出した勝利。しかし、その点を触れられると、「シーズンが始まったので、もう振り返ることはない。彼(村上)が素晴らしかったということ」と、自分への評価を避けた。

 昨年10月の監督就任から、ナインの心をうまくつかんできた。就任直後に選手会長の中野と副会長の湯浅に声をかけ、大阪市内で会食した。妻と一緒に招かれた中野は「監督と食事をする機会はプロに入ってからあまりなかったので、凄く良かった。いろいろと腹を割って話せた。監督が考えていることがある程度分かった」と打ち明ける。風通しの良い組織づくりと、チームを引っ張るよう求められ、意気に感じた一日になった。

 選手だけではない。トレーナーら裏方にも頻繁に声をかけ、個々の選手の取り組み、強化ポイントを把握した。グラウンドを動き回って耳を傾け、チーム内に眠るさまざまな意見を吸い上げた。長く険しいシーズンも、持ち前の対話力で乗り切っていく。(倉世古 洋平)

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